【中国】春節商戦 – EC規制と「網紅(ワンホン)」の活躍
2019年、今年の春節(中華圏の旧正月)は2月5日。
国慶節やW11(独身の日)と肩を並べる中国最大の商戦期である春節ですが、特に越境EC市場の激戦は数年前から定番となっています。
ひとつ、変数があるとしたら「EC法(中華人民共和国電子商取引法)」の適用時期でしょう。今まで盛況だった中国EC市場にリスクの暗雲が顔を出す中、マーケット牽引の主役となっている存在が「網紅(ワンホン)」です。
中国向けのプロモーションで「KOL」という言葉はよく耳にすると思いますが、影響力のある発信をするオピニオンリーダーという意味を持つKOLとちょっと違って網紅は、ネット上の有名人・セレブリティという意味です。
同じインフルエンサーというカテゴリの中で言うと「動画」に特化したKOLに分類されます。日本では「ユーチューバー」にあたる存在で、数年前にLIVE動画配信ブームとともに話題になった後、KOLのカテゴリに同化されていきました。
KOLに代表される中国インフルエンサーの世界で、今改めて網紅が注目される背景には、上述のEC法の実施が関係しています。
日本にとって、中国EC市場でのライバルと言える韓国の事例を覗いてみると、化粧品メーカーや免税店など小売業界の春節プロモーションの目玉として「網紅」とのタイアップを計画しており、競争が過熱しているとのこと。
これにはいくつかの理由が考えられます。
まず、彼らの得意技である「動画チャネルでの販売」の絶大な効果がそのひとつ。
また、企業にとっては、正式な事業者として活動している網紅の増加に伴い安定した流通チャネルとして活用できるため、今後のEC法の動きに対するリスクヘッジが容易である点が挙げられます。
効果は確実だけど、ステルスマーケティングや個人転売というグレーゾーンを抱えていたKOLの活用に明確なビジネスモデル展開をもたらしたのが、EC法整備のポジティブな影響ではないかと思います。
さて、今年の春節には、またどれだけの記録的な売上げでEC業界を驚かせてくれるのか、KOL経済・網紅経済ともいわれる市場の動きに注目です。
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