2015年度日本旅行収支が最大黒字 今後のインバウンド戦略とは?
2015年度の国際収支統計によると、日本旅行収支は1996年度以降で最大黒字の1兆2731億円だった。1960~2013年度は赤字が続いていたが、2014年度から2年連続で黒字となった。理由は、新興国の経済成長や円安などの影響で、訪日客が急増しているためだった。
インバウンドの影響で、日本国内の経済は改善している一方で、訪日客の消費動向は変わっている。訪日客が増加しているものの、1人当たりの消費額が減ってきた。例えば、三越伊勢丹ホールディングスは2016年1~3月の訪日客向けの売上高が19%増加したが、2015年10~12月(60%増)と比べると、伸び率は鈍化している。中国関税(行郵税)引き上げや中国景気の減速などが理由だという声は今日本国内で上がっている。

ただし、筆者は他の理由があると思っている。そもそも、行郵税引き上げは4月8日から実施され始めたため、ただ1ヶ月だけで影響はまだ出ないのではないか。しかも、行郵税が引き上げられたのは、中国政府が中国国内で海外から買った商品を転売する商人にふさわしい税金を課するためだ。元々の値段より品質を追求するのは、中国人が日本で買いものする理由だ。また、行郵税の免税額も変わっていないため、一般の訪日中国客に影響は少ないと筆者は考えている。逆に、本当の理由は、リピーターや「モノ」より「コト」、高級品より消耗品を求める中国人が増えているためだろう。今後、中国人に日本へ買い物に来てもらい続けるインバウンド戦略としては、「モノ」と「コト」結び、中国人に日本の魅力を発信し続けることだ、と筆者は思っている
参考:日本経済新聞「訪日客増え旅行収支の黒字最大 15年度、定着も視野」2016/05/12
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS12H0M_S6A510C1EAF000/
日本経済新聞「訪日消費に変調、客単価低下 三越伊勢丹の営業益横ばい」2016/05/11
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ11I8Z_R10C16A5000000/
編集者:オスカー チャウ
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