韓国|訪日観光ビザ制限を検討、韓国の反応は
インバウンド主要国トップ2の韓国に対する日本政府の貿易措置に伴う訪日旅行客の動きについて、韓国の旅行業界の反応や予測をチェックしてみました。
7月3日、共同通信、毎日新聞などの報道によると、日本政府が韓国に対しビザ発行の厳格化などの追加措置を検討していることを報じましたが、まだどのようなビザをどう制限するかについての具体的内容は明らかになっていない状況。
訪日韓国人におけるビザは、去る2005年3月から一時的に、一般旅券を所持する韓国人に対し90日間以内の在留期間中のビザを免除し、その翌年からは無期限となり、現在は事実上「NO VISA」で訪日観光ができます。このほかの在留資格に関しては相応のビザ発給が必要となります。
この制度を元に、業界は日本政府が現行90日ある観光ビザの日数を大幅に減らしたり、留学、就労ビザや永住権の審査を厳しくする可能性を予測しています。JNTOによると、現在韓国以外の約60ヵ国と90日間の観光ビザ免除を実施しており、タイとブルネイは15日間が免除されています。中国、ロシア、フィリピンなどの国はビザ免除対象外です。
実際のビザ制限に関しては、日本政府も今すぐには動きづらいであろうとの展望が多い中、韓国の観光業界関係者は「日本の立場上、韓国の観光客が年間700万人以上訪問する現状で、ダイレクトに支障を来すアクションをとるのはむずかしい」と予測しました。2018年の訪日客数1位の中国(838万人)につづく韓国であるからこそ、その判断はかなりの重みを持つということです。
また、何より韓国人旅行客が日本での5日以上滞在するケースは少なくないため、ビザ日数の縮小は無意味であるとの意見が多いです。韓国旅行会社最大手・ハナツアーの関係者は「事実上、ビザ制限の可能性は極めて低い」とし、「措置を実行するとしても具体的な内容がまだ決まっていないため、影響を判断する段階ではない」と語りました。
業界では、情勢的にどんなに厳しい状況であるとしても、すでに10年以上も続き定着化されているビザ免除制度を即座に制限することは、市場的に極めてリスキーで難しい措置であるとの意見がほとんどのようでした。
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