
2025年7月に日本で大地震?噂が香港の訪日旅行に与える影響とは
香港のSNSを中心に「2025年7月、日本で大地震が起きる」という噂が広がっています。発端は日本の漫画を根拠にしたものであり、在香港の訪日旅行志向にも一部影響が出ています。実際、航空便の減便やツアーキャンセルも発生しており、現地での反応が注目されています。
【背景:噂の出どころ】
香港のうわさの発端は中国語版も発行されている、漫画家たつき諒さんの作品「私が見た未来」。「本当の大災難は2025年7月にやってくる」と書かれています。たつきさんは1996年に出版した際に漫画で23年の東日本大震災を「予言」したと注目が集まりました。
小紅書(RED)やBilibili、WechatチャンネルなどのSNSでは、「2025年7月に日本で大災害が起こるのでは?」という投稿が一時的に拡散されました。
【現地の動き:航空・ツアーへの影響】
この噂を受けて、香港のグレーターベイ航空は5月13日~10月25日の期間中、
香港-仙台線:週4往復 → 週3往復に減便
香港-徳島線:週3往復 → 週2往復に減便
また、在日中国大使館も「地震災害への注意喚起」を発表しており、中国本土からの団体旅行においてキャンセルが一部発生しています。
【訪日観光客の動きと今後の見通し】
予言についての投稿や反応の多くは若い世代、スピリチュアルやミステリー系に興味のある人たちが中心で、訪日旅行者層とは多少異なります。
一方で、日本旅行を検討している中間層〜富裕層の多くは、SNS上の噂だけで判断せず、公的な発信や信頼性のある情報をもとに冷静に動いている印象で、
訪日旅行に影響はあまりないものと考えられますが、今後も動向に注視していきたいと考えます。
今回のように、噂が旅行需要に及ぼす影響は一過性のものであることが多いとはいえ、SNSが多様化したデジタル時代ならではの課題ともいえます。
こうした風評への対応や、現地の不安を払拭するための正確な情報発信も、今後のインバウンド戦略では重要な要素となるかもしれません。
「参考資料」
・「7月に日本で大地震」…漫画の「予言」信じて訪日敬遠か 香港―仙台、徳島便が減便 産経新聞
・日本の地震への不安が広がるも香港航空会長は楽観視「香港人は日本旅行が大好き」 Record China
※当社にて参考資料や他資料を元に編集しています。
このコラムを書いた人

グローバル・デイリー / 広報部
媒体部兼進行部の経験を経て、海外のプロモーション会社や出版社とのパートナーシップを築いてきた。各国のトレンドや需要を抑えながら、企業のニーズに沿ったインバウンドプロモーションについて長年にわたり従事。
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