
韓国人は今どこへ行きたい? NAVERショッピング検索データから見える人気観光地ランキング
近年、韓国では旅行需要が急速に回復しており、海外旅行と国内レジャーの両方において新しい消費スタイルが生まれています。こうした変化を読み解くうえで手がかりとなるのが、韓国最大級の検索プラットフォームである「NAVER」検索データです(手段の一つ)。
NAVERは韓国のインターネット利用者の多くが日常的に利用するポータルサイトであり、旅行やレジャーに関する情報収集の入り口としても広く使われています。検索データには、ユーザーの「これからの行動」を示す関心が反映されるため、旅行トレンドを把握するうえで非常に重要な指標となります。
今回、NAVER DataLabにおけるNAVER SHOPPPING部分の「レジャー/生活便利」カテゴリの人気検索語をもとに、2026年2月12日から3月12日までの約1か月間に韓国ユーザーがどのような旅行・レジャー関連のキーワードを検索しているのかを分析しました。
■ 日本旅行と近距離海外旅行への関心
2026年2月12日から3月12日の検索ランキングを見ると、「日本旅行」というキーワードが上位に登場しており、日本への旅行に対する関心の高さがうかがえます。
さらに注目されるのが、「対馬」や「対馬行きフェリー」といった検索ワードです。対馬は韓国の釜山からフェリーで訪れることができる日本の島であり、移動時間が短いことから週末旅行や短期旅行の目的地として人気を集めています。
こうした検索傾向から、韓国の旅行者の間では、長期休暇を必要とする遠距離旅行だけでなく、短期間で気軽に訪れることができる近距離海外旅行への関心が高まっていることが分かります。
■ アジア旅行の人気も継続
検索ランキングには、「台湾旅行」「シンガポール旅行」「張家界」など、アジア各地の旅行先に関するキーワードも多く見られました。
これらの地域は韓国から比較的アクセスしやすく、短期間でも訪問できることから、韓国人旅行者の間で安定した人気を維持しています。
特に台湾やシンガポールは、グルメや都市観光を楽しむ旅行先として人気が高く、若い世代を中心にリピーターも多いことが特徴です。

張家界
※出典元:中国ネット
■ 旅行準備を支えるデジタルサービス
旅行関連の検索ワードの中で興味深いのが、「eSIM」というキーワードです。
eSIMはスマートフォンに直接通信サービスを設定できるデジタルSIMで、物理SIMカードを購入する必要がないため、海外旅行者の間で急速に普及しています。
韓国でも海外旅行の際にeSIMを利用する人が増えており、検索ランキングに登場していることからも、旅行準備の段階でデジタルサービスの利用が一般化していることが分かります。
■ 国内レジャー需要も依然として高い
今回の検索データでは、海外旅行関連のキーワードだけでなく、「ロッテワールドフリーパス」や「済州島レンタカー」といった国内レジャーに関する検索も多く見られました。
また、「恵化演劇」や「大学路演劇」など、演劇やミュージカルといった文化コンテンツに関連するキーワードも上位に登場しています。
大学路は韓国の代表的な演劇・ミュージカルの街として知られており、若い世代を中心に文化レジャーを楽しむ習慣が根付いていることが分かります。
■ 前年データと比較して見える変化
さらに前年の同時期(2025年2月〜3月)の検索データと比較すると、韓国ユーザーのレジャー・旅行に関する関心のいくつかの特徴が見えてきます。
まず、日本旅行に関連するキーワードは2025年・2026年の両方で安定して検索ランキングに登場しており、韓国市場において日本旅行への関心が継続的に高いことが確認できます。2025年には「日本eSIM」「日本SIMカード」「日本旅行」など、海外旅行の通信環境や準備に関連する検索が多く見られました。
また、「対馬行きフェリー」に関する検索も2025年・2026年の両方でランキングに登場しており、韓国からアクセスしやすい近距離海外旅行先として対馬が継続的に関心を集めていることが分かります。対馬は釜山からフェリーで訪れることができる日本の地域であり、短期間で訪問できる海外旅行先として韓国の旅行者の間で一定の人気を保っていると考えられます。
一方、2026年の検索ランキングでは「台湾旅行」「シンガポール旅行」「張家界」など、日本以外のアジア旅行先に関するキーワードも見られ、韓国の旅行者が比較的アクセスしやすい近距離海外旅行を幅広く検討している様子がうかがえます。
このように前年データと比較すると、日本旅行を含むアジア圏の旅行は韓国ユーザーの間で引き続き高い関心を維持しており、短距離海外旅行が安定した旅行スタイルとして定着していることが読み取れます。

■ 検索データが示す韓国の旅行スタイル
今回の検索データを総合すると、韓国の旅行者の間では次のような特徴が見えてきます。
- 日本を含む近距離海外旅行への関心
- 対馬など短期間で訪問できる目的地の人気
- eSIMなどデジタルサービスを活用した旅行準備
- 国内レジャーや文化コンテンツの安定した需要
検索データは実際の旅行行動よりも一歩早く「関心」を捉えることができるため、今後の旅行トレンドを理解するうえで重要な指標となります。
■ まとめ:検索データから読み解く次の旅行トレンド
NAVERの検索データから見えてくるのは、韓国の旅行者の間で短期・近距離旅行を中心とした旅行スタイルが更に広がって、また中国の旅行先が韓国人に選ばれているという点です。
当社では、SNSデータや検索データなど海外ユーザーのリアルなオンライン行動を分析し、インバウンドマーケティングに活用できるインサイトを提供しています。海外市場の最新トレンドや消費者行動についてご興味がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
※本ブログ記事は、韓国検索エンジンの公開している検索データに基づいて作成しておりますが、データ分析の一部においてAIのサポートを活用しております。また、記事表紙に掲載されている写真はAIによって生成されたイメージ画像です。
このコラムを書いた人

グローバル・デイリー / 海外消費者リサーチ・トレンド分析担当
アジア各国の“今どき”消費動向や人気商品のヒット要因を日々ウォッチ。 SNS分析や現地メディアの調査、商談現場の声などをもとに、インバウンド施策や越境マーケティングに役立つ情報をお届けします。 「実際に、現地でウケている理由は?」「数字の裏にある文化背景は?」──そんな疑問にこたえる視点を大切にしています。
