2019年の訪日クルーズ客は12.2%減 寄港地は多様化
Data:国土交通省 Graph:TRAVEL JOURNAL ONLINE
2019年の訪日クルーズ旅客数は前年比12.2%減の215万3000人となりました。
前年割れは2年連続で、3.1%減だった18年から減少幅が拡大、全体の8割以上を占める中国発クルーズが14.5%減少したことが影響しています。
中国発では供給過多により価格競争が激化し、船社が投入を抑える傾向が18年から見られ、それが加速した格好。
政府が目標に掲げる20年500万人とは大きな乖離が生じています。
出発地別に見ると、上海をメインとする中国中部が最大の90万4000人で、32.4%減と大きく落ち込みました。
天津など北部が17.6%増の44万1000人、厦門や香港など南部が21.9%増の39万5000人、台湾が4.7%増の28万8000人と続きました。
一方、数は少ないものの順調に伸びているのは、訪日外国人が増えている日本発着クルーズ。18年の43.1%増に続いて19年も20.3%増の8万9000人と堅調に推移。特に欧米豪客が多いラグジュアリー船の需要が高まっています。
寄港数は2.2%減の2867回となり、市場が伸び始めた13年以降で初のマイナスを記録しました。
外国船は1.0%増の1932回となり、中国発が10.6%減の893回、台湾発が2.4%減の241回だった一方、日本発着は20.0%増の707回となりました。日本船はガンツウの瀬戸内海周遊クルーズの減少で、8.1%減の935回となりました。
寄港地は中国発の減少で主力の九州がマイナスでしたが、ラグジュアリー客船の訪日クルーズの増加が後押しし、北海道が32.0%増の70回、東北が56.7%増の47回と、寄港地の分散化が進んだことで、その他の地方はプラスに転換しました。
首位は那覇で7.0%増の260回と1つ順位を上げました。4年連続首位だった博多が17.9%減の229回で2位、横浜が11.9%増の188回で3位に浮上しました。
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