アメリカ|イラン情勢への懸念から消費者信頼感指数が過去最低を更新
イラン情勢への懸念からエネルギー価格が高止まりする中、米国の消費者信頼感は再び過去最低水準を更新し、物価高が家計を圧迫する現状が鮮明になりました。ガソリン価格の高騰や関税の影響により、高額商品の購入を控えるといった購買行動の変化が見られる一方で、堅調な雇用市場が消費の底支えを続けており、現在の休日消費や日常生活は複雑な様相を呈しています。

米大手ニュース局CNNの報道によると、イランでの紛争が長期化し、エネルギー価格が高止まりする中、今月も消費者信頼感は低下を続け、過去最低水準を更新しました。ミシガン大学が金曜日に発表した最新の調査結果によりますと、今月初めの速報値は48.2まで低下し、1952年の調査開始以来で最低の数値を記録しました。この指数は先月も最低水準を記録したばかりで、現在は世界金融危機(大不況)やパンデミック、その後のインフレ高騰期をも下回る深刻な低水準となっています。
調査責任者のジョアン・シュー氏はプレスリリースの中で、「消費者の約3分の1がガソリン価格について、約30%が関税について自発的に言及している」と述べました。また、「消費者はガソリン価格の高騰をはじめとするコスト圧力に引き続き苦しんでいる」と付け加えています。中東情勢については、供給途絶が完全に解消されエネルギー価格が下落するまでは、市場心理が大きく改善する可能性は低いとの見方を示しています。
エネルギー価格高騰の背景
ガソリン価格は人々の経済認識に大きな影響を与えますが、現在、全米の平均価格は数週間にわたり1ガロンあたり4ドル以上で推移しています。これは、世界の石油の20%が通過する主要航路「ホルムズ海峡」の閉鎖が続いていることが主な要因です。
ネーションワイドのエコノミスト、オレン・クラチキン氏は「投資家とは対照的に、消費者は現在非常に強い不満を抱いている」と指摘し、ガソリン価格が持続的に下落しない限り、センチメント(心理状態)の回復は難しいと分析しています。
記録的な低水準が経済に及ぼす影響
これほど景況感が悪化しているものの、それが直ちに米国経済の約3分の2を占める「個人消費」の大幅な落ち込みに繋がるわけではないようです。
事実、過去数年間のインフレ高騰期や、トランプ政権による包括的な関税措置が発表された昨年などの局面においても、支出が劇的に減ることはありませんでした。消費が維持されている主な理由は、アメリカの労働市場の回復力にあります。
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雇用の現状: パンデミック直後のピーク時に比べれば雇用数は落ち着いていますが、解雇が急増しているわけではなく、失業率は抑制されています。
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最新の統計: 4月の失業率は4.3%で横ばいとなり、企業は予想を上回る11万5,000人の雇用を創出しました。
変化する購買行動と企業への影響
国民は仕事を維持し支出を続けていますが、ガソリン代の負担増に加え、関税による一部商品の値上がりの影響で、購買行動には変化が現れ始めています。
ミシガン大学の調査では、5月初旬の「現在の経済状況」を示す指標が9%急落して47.8となりました。これは物価高への懸念から、特に高額商品の購入を控える動きが出ているためです。
実際に一部の企業では影響が表面化しています。
・ワールプール(家電大手): 第1四半期決算が予想を下回り、株価が一時20%下落しました。
・需要の低下: 同社のロクサーヌ・ワーナーCFOは、家電需要が「景気後退レベル」まで落ち込んでいると述べ、業界全体が約7.4%縮小していることを明らかにしました。
引用元:CNN(2026年5月9日配信)
※原文はアメリカのニュースをもとに当社で要約・翻訳したものです。