TikTok代用アプリ 中国の小紅書(レッドノート)に迫る
2025年1月17日のメールマガジンでも配信いたしましたアメリカのニュース、「米国のTikTokユーザーが、TikTok禁止が迫る中、抗議のため中国のアプリ「小紅書」に殺到」について詳しく見ていきたいと思います。
プライバシーと国家安全保障への懸念により制定されたアメリカのTikTok禁止法により、中国のTikTokの親会社がアメリカ事業を売却しなかった場合、法が適用されアメリカ国内でのTikTokの利用は禁止となる予定でした。しかし、アメリカ大統領のトランプ氏は19日、自身のSNSに「20日に大統領令を出し、新法の施行期限を延長する」と投稿し、施行期限を90日間延長するとみられています。
TikTok禁止法に右往左往させられているアメリカのTikTokユーザーは、中国のソーシャルメディアアプリ「小紅書(シャオホンシュ)」に移行していっています。米国で「レッドノート」と呼ばれてているこのアプリは、中国やマレーシア、台湾など中国系移民の多い地域や国で人気を集め、月間アクティブユーザー数は約3億人。そんなレッドノートは、今米国App Storeの無料アプリランキングで1位に急浮上しています。

79カ国App store ダウンロードランキング(2025年1月16日時点) 出典:APPストア
小紅書(レッドノート)に移行する要因は、アメリカ政府の禁止令に対する反発とみられています。中国語版TikTokである「抖音(ドウイン)」は、中国現地の携帯電話番号が必要で登録のしずらさから、ドウインにはあまり流れていないようです。
#tiktokrefugee(tiktok難民) のトピックはレッドノート上で、16 万件を超える投稿を集めており、その多くは、アメリカ人ユーザーが自己紹介をしたり、アプリの使い方を聞いたりすることに使用しています。また、小紅書(レッドノート)の中でのやり取りでは、中には中国語を教えると申し出る人もいるほどです。中国のインターネットを利用するコツを教えたり、政治的に敏感とみなされる事柄は検閲される可能性があるため言及したり議論したりしないよう新規ユーザーに警告したりする人もいました。中国人学生がアメリカ人に英語の宿題を手伝ってほしいと頼んだケースもあり、中国人ユーザーはアメリカ人ユーザーを歓迎ムードになっています。中国とアメリカがTikTok禁止を受けて、互いに友好的になっているようです。
小紅書は最新の投稿が多く、リアルな実体験を投稿するユーザーが多くリアリティがあります。投稿が簡略化しており短時間で情報収集ができるため、様々な情報を手早く収集できるのが魅力のアプリです。弊社では、中国RED公式アカウント運用支援や、REDのビッグデータを利用した企業・ブランド認知度分析、日本・中国現地在住のREDインフルエンサーを活用したプロモーションを行うことができます。
小紅書の特徴
・最新投稿が多い
・一般ユーザーが載せたリアルな実体験が多い
・投稿者とコメントで会話することが多く、色々な情報が手に入る
・投稿が簡略化しているため、短時間で情報収集ができる
トランプ氏はSNSで「米国がTikTokの50%の所有権を持つことを望む」とも投稿し米国でサービスを存続させる方針だが、ユーザーとしては不信感がぬぐえない展開です。小紅書(レッドノート)に移行するユーザーが増え続けるなか今後、小紅書(レッドノート)へのアメリカ人ユーザー定着が見込まれます。小紅書(レッドノート)を通じて中国のみならず、今後はアメリカへのPRにも活用が見込まれるアプリに成長を遂げるでしょう。