日本のキャッシュレス化は、インバウンドが牽引する?

2019年の注目キーワード予測に必ず登場する、メディアでも巷でも話題が沸騰している「〇〇ペイ」などのサービス。世界的にはもうすでに多くの人々の消費・生活環境を塗り替えるように変化させているのが「キャシュレス」というトレンドです。
中国やシンガポール、韓国など東アジアの国々をはじめ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドなど北欧諸国で非現金決済が日常生活レベルで進んでおり、決済方法もクレジット/デビットカードといった伝統的なものから、テクノロジーの発展に伴いスマートフォンでの決済に容易なICやQRコードなど非接触方式が主流化しつつあります。
ただ、日本ではまだまだ「現金社会」の傾向が強いのが、2017年の日本の電子マネー決済額は5兆1994億円で、2016年から1.1%増。その反面、現金の流通額は110兆円と約22倍の差があります。消費者側としては漠然としたセキュリティへの不安や金銭感覚の鈍化などの理由から、販売側としては決済手数料や初期投資・資金回収サイクルなどの理由からキャッシュレス化の受け入れに違和感を感じているのが現状です。

その反面、訪日外国人のショッピングシーンに不可欠と言っても過言ではないのが「モバイルペイメント」で、特に中国においてはAlipayやWeChat PayのQRコード決済など、もはや日常生活に現金はあまり登場しないほどキャッシュレス化が急激に進んでいるため、訪日旅行でも殆どが電子決済でお金を使っています。
株式会社RJCリサーチと株式会社ナイトレイが共同で作成した、2018年度の訪日外国人のシーン別SNS発信地点ランキングを見ると、ショッピング部門の1位が「ローソン」という結果となっていますが、全店舗にてAlipayに対応しているのが大きな要因であると考えられます。

訪日外国人によるインバウンド消費が、日本経済の様々な課題(少子高齢化、内需消費鈍化など)への代案策として注目されている中、キャッシュレスの日常化が進む訪日客向けの電子決済インフラの整備が、日本国内のキャッシュレス化のきっかけにもなることを期待しています。政府でも2020年の東京オリンピック、2025年の大阪万博などのイベントを見据え、2027年には非現金決済40%台の目標を策定しているそうです。
その動きは昨年頃から続々と登場し始めている国内の電子決済サービス各社の台頭や、話題を集めたポイントイベントなどのプロモーションから感じ取れます。日常の現場でもグローバルな電子決済の加盟店マークが見慣れるようになり、訪日外国人が普通にそれらを使う風景が日本の消費者にも影響を与え、近い未来には新しい時代の利器として広まるのではないでしょうか。
現金を使わない生活を強要することはできませんが、使わなくてもいい、使わないことで「買う人」も「売る人」も便利になれるサービスとして共感されれば、日本も近いうちにあたりまえのようにキャッシュレス社会になり「昔はみんな小銭入れとか持ち歩いていたんだよね」と、思い出話がひとつ増えるかもしれないですね。
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