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JTB、2020年の訪日旅客数は7.9%増の3430万人と予測 

JTBは12月20日、2020年の旅行市場の見通しと2019年の実績推計調査を発表しました。
この調査は、1泊以上の日本人の旅行(ビジネス・帰省を含む)と訪日外国人旅行について、各種経済動向や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、JTBグループが実施したアンケート調査等から推計したもので、1981年より継続的に実施しています。

調査によると、来年の訪日客が今年の見通しの7.9%増の3430万人と予測しています。政府は4000万人を目標に掲げていますが、東京五輪・パラリンピック観戦の訪日需要は爆発的には増加せず、今年激減した韓国人客の回復も限定的とみられることなどから、政府目標達成は困難との見方を示しました。

今年の訪日客は、日韓関係の悪化による韓国人客の激減が目立ちましたが、ラグビーワールドカップの開催で、長期滞在する欧米からの訪日客がプラスに働き、全体では1~11月の累計で前年同期比2.8%増となりました。

2020年は、東京オリンピック開催による訪日外国人旅行者の増加が期待されるものの、ラグビーワールドカップとは異なり、開催地が東京中心で開催期間も短いことから、訪日客は観戦者が中心となり、爆発的な増加は考えにくいと予測しています。
実際、過去の事例から見ても、2012年のロンドン大会では前年比0.9%増にとどまり、所謂「クラウディングアウト」が現実化されるという見通しもあります。

そのうえで、2020年の訪日外国人旅行者数は、世界景気の減速による減少の懸念はあるものの、低迷する韓国からの旅行者が前年比15%程度まで回復すると仮定し、東京オリンピック開催による波及効果、今年1月から中国やインドを対象にビザの発給要件が緩和されたことや日本路線の増便、旅行者の伸びが続く中国、および経済成長の著しいアジア新興国からの旅行者数の増加が見込まれることから、前年比7.9%増の3430万人と推計しました。