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中国 「自媒体」が盛んな今 ガイドブックの必要性はあるのか?

生活が豊かになると共に、今が旅行をすることも生活の一部となった。新世代の旅人は、無料ですばやく情報を抜き出せ、かつダイナミックなコンテンツが掲載されているインタネットのプラットフォーム、いわゆる「自媒体」を使う傾向が多くなった。これまで旅の必須品であった「ガイドブック」の必要性はどこにあるのだろうか?

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確かに、最新のリアル情報を享受できることは「自媒体」のメリットではあるが、それと同時に、コンテンツを提供するには敷居が低く、内容も個人の主観になりがちだ。ユーザーがインターネットで情報検索するには、沢山のプラットフォームより収集しなければならない。情報の重複やまとめられていない現状にぶつかるだろう。筆者は、そこにこそ「ガイドブック」の必要性があると考えている。

「ガイドブック」にはカテゴリ別に編集された内容、信憑性の高い客観的なコンテンツが集まっている。有名なガイドブックであれば傘下のライターもレベルが高い。ただのどこにでもある旅行情報だけではなく、そこに長年居住しているからこそ知るローカルでインサイトな情報が掲載されていることが、ガイドブックの強みである。例え、近いうちに旅行の計画がない人でも、いいガイドブックはその国、その土地の文化などを知る一つのツールとしても使える。

しかしながら、自媒体であろうとガイドブックであろうと、ユーザーにとっては、どちらもコンテンツの提供者にすぎない。今後は新しい形で、新しい物事を見る角度が重要になってくるだろう。結局、優質のコンテンツを提供できるかが速く発展しているこの膨大な市場の中にで生き残っていく決定的な理由ではないかと筆者が思う。

*自媒体とは?
[個人メディア]
一般大衆がデジタル技術を通じ、自分の経験したことを文字や音声、画像で他人と分かち合うプラットホーム。ミニブログ、BBS、マイスペースなどがそれにあたる。大衆化と効率性がその特徴で、傍観者から当事者に変身し、「だれでもキャスター」になれることから、自己表現と個性を示す最高の場とされる。(『人民中国』2011年9月号より)(朗読=光部 愛)