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日本の「立ち食い」文化は、海外に浸透するか?

2017年2月末、立ち食いチェーンレストラン「いきなり!ステーキ」が、ニューヨークに1号店を開店した。初めて、アメリカに、日本の立ち食いレストランが展開された。日本では、立ち食いレストランは、多忙なサラリーマンや、時間がない中でも美味しい食べ物を食べたい人たちをターゲットにしているため、オフィス街の周辺でオープンしている。しかし、アメリカでは、若者が集まる、ナイトライフで有名なニューヨーク市の「イースト・ヴィレッジ」で開店している。「いきなり!ステーキ」の社長によると、理由としては、「イースト・ヴィレッジ」では日本料理店が多く、日本食が好きそうなニューヨーカーが集まっているため、店の口コミが広がるのが早いと予測しているからだとう。

実は、アメリカでは、「立ち飲み」の文化は存在しているが、「立ち食い」の文化はほとんどない。2012年、アメリカにある飲食店会社「Mile End Delicatessen」が、ニューヨーク市の「ノーホー」で立ち食いレストランをオープンしたが、反応が薄かったため、店舗に椅子を設置した。 2013年、日本企業「俺の株式会社」が、ニューヨークに立食寿司レストランを展開しようとしたが、実現できなかった。それに対し、「いきなり!ステーキ」は現地で開店してから1週間以内で、異常な行列ができた。「新しいものを体験してみたい」という理由もあるかもしれないが、「和食文化」が近年、世界に広がっており、日本人が普段通っているレストランへ行ってみたいと思う外国人が増加しているのが一番の理由だろう。

「立ち食い」のコンセプトは、アメリカではまだまだ新しいが、「いきなり!ステーキ」の展開を通して、段々と浸透していくのではないか、と筆者は考えている。今後、現地の反応に要注目だ。

編集者:オスカー チャウ