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2019年の訪日消費、4年ぶり増の4.8兆円 ラグビーW杯が牽引

去年1年間に日本を訪れた外国人旅行者が買い物や宿泊などで消費した金額は、過去最高の約4.8兆円となりました。旅行者1人当たりの消費額も4年ぶりに増えています。

観光庁の発表によると、日本を訪れた外国人旅行者が去年1年間に買い物や宿泊などで消費した金額は、推計で4兆8113億円とのことで、これは前年比約6%増で、7年連続の過去最高記録更新となりました。
旅行者1人当たりの平均の消費額は15万8458円と、前年比約3%増で、4年ぶりの増加。

消費額を国や地域別に見ると、中国からの旅行者が1兆7718億円と全体の3分の1を占め、次いで台湾が5506億円、韓国は4209億円などとなっています。
韓国においては、日韓関係の悪化を背景に旅行者が大きく減ったことから、消費額は前年より28%減りました。

同庁は併せて、2019年の訪日消費増加を牽引した大きな要因の一つである「ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会(2019年9~11月)」を観戦した訪日外国人旅行者の消費動向を調査し、支出額などの試算結果も発表しました。
これは、2019年10月10日~11月15日の期間中、成田、羽田、中部、関西、福岡、那覇の各空港にて訪日外国人旅行者・4049人に聞き取り調査を実施した結果をまとめたもので、W杯観戦者の回答が30人以上だった国は英国、フランス、米国、豪州でした。

W杯を観戦した外国人の訪日旅行1回当たり支出は38万5000円で、観戦しなかった外国人に比べ約2.4倍の消費額で、平均泊数は観戦ありが13.3泊、観戦なしが8.2泊でした。

フランスの支出を見ると、観戦ありの旅行者が47万6000円(平均泊数12.6泊)で、観戦なしの旅行者の20万2000円(同12.3泊)を大幅に上回りました。
観戦ありの支出の内訳は、宿泊費16万6000円▽飲食費14万9000円▽交通費7万4000円▽スポーツ観戦費3万9000円▽酒類の買い物代7000円▽その他4万2千2000円。

豪州は、観戦ありの旅行者が40万8000円(平均泊数15.6泊)、観戦なしの旅行者が23万2000円(同10.7泊)。
観戦ありの支出の内訳は、宿泊費14万5000円▽飲食費10万6000円▽交通費5万5000円▽スポーツ観戦費4万円▽酒類の買い物代2万3000円▽その他3万9000円。

イングランド、ウェールズ、スコットランドが含まれる英国は、観戦ありの旅行者が38万6000円(平均泊数12.1泊)、観戦なしの旅行者が23万2000円(同10.1泊)。

米国は、観戦ありの旅行者が32万8000円(同10.9泊)、観戦なしの旅行者が19万7000円(同11.1泊)となりました。

観光庁は、「ラグビーワールドカップが日本で開かれ、多くの外国人が訪れたことも消費額を押し上げる要因となった。ことしは東京オリンピック・パラリンピックの効果でどこまで外国人旅行者の消費が増えるか注目したい」と話しています。

  • 参照元:
    観光庁「訪日外国人消費動向調査2019年年間値(速報)」(http://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000405.html)
    NHK NEWS WEB
    (https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200118/k10012249901000.html)
    観光経済新聞(https://bit.ly/2RszAI0)