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申年の縁起物? 赤い肌着が好調販売 今年はインバウンドも期待 クリスマスイメージも後押しか 大阪高島屋など

来年の干支、申(さる)年にちなんだ赤い肌着が売れている。申年に赤い肌着を贈られると健康に過ごせるなどの言い伝えから、12年に一度の縁起物として人気があるからだ。幸運を呼ぶ色とされる赤色好きな中華圏からの訪日客の需要も見込まれ、小売業界は赤色商戦で活気づいている。

大阪・ミナミの高島屋大阪店(大阪市中央区)の紳士肌着売り場は2日、赤い肌着の販売を本格化。11月25日に設けた特設コーナーの物品数をさらに2割ほどを増やし、赤色の商品をずらりと並べた。

メーンターゲットは、赤い肌着を申年に身につけると「病が去る(サル)」といった縁起を担ぐ中高年層。このほか、中国人観光客らの爆買いにも期待し、年末商戦のピークを迎える12月中旬には、肌着だけでなくハンカチや靴下、ネクタイなども加え、100種類以上の赤い商品をそろえる計画だ。

売り場担当者は「赤はクリスマスのイメージ色でもあり、購入の世代や用途もさらに広がりそうだ」と鼻息荒い。

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イトーヨーカ堂は、全国約180店で赤色の肌着の商品を展開。大阪市阿倍野区のイトーヨーカドーあべの店では、11月の婦人・紳士用のパンツの販売が昨年同月比で5割増と大きく伸びた。「中国人客が5、6点をまとめ買いする姿もみられる」(同店肌着担当の神木美穂マネジャー)といい、同店は、中華圏の旧正月にあたる来年2月の春節まで、売れ筋商品と位置付ける。

一方、肌着メーカー各社も12年に一度の商機を狙い、こぞって商品を充実。グンゼは、京都の清水寺で健康祈願し、国内生産などにこだわったTシャツやパンツを9月に発売したほか、肌着の主力ブランド「快適工房」にも赤色を投入した。ワコールは、ブラジャーや女性用パンツに加え、腹巻きなどにも赤い商品を展開。すでに販売計画の約2倍で推移しており、広報担当者は「予想以上の売れ行きに驚いている」と話す。