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YouTalk|VOL. 03 イノベのGLD:インバウンドと「クラファン」の相性探し

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グローバル・デイリーでそれぞれの役割を担い果たしているセクションと、そのメンバーの一員である、百人百色の “YOU”にフォーカスし、仕事の話、業界の話、考え方の話などを “TALK”しながら、インバウンドプロモーションの「今」をつくる人たちからのヒントを探す、インタビューコラム <YouTalk>

3回目は、「日本と世界をつなぐプロジェクトを応援する」購入型の越境クラウドファンディング・プラットフォームである「JAPANKURU FUNDING(通称:J・FUNDING)」の舵を取る、自他公認、グローバル・デイリーの「アイディアメーカー」として活躍する「YOU」との「TALK」を公開します。

≫ YouTalk VOL. 03
 THEME:イノベのGLD:インバウンドと「クラファン」の相性探し
 TALK: “中村 岳人(たけひと)” - J-FUNDING事業部 統括リーダー
 DATE:2019.10.23
 PLACE:グローバル・デイリー 茶室

Q:まずは、自己紹介を。

中村 岳人(以下、N):
クラウドファンディング事業部の運営責任者、入社12年目の中村です。20代は営業、30歳にデジタルマーケティング事業部に移動、そこから、新規事業開発室を経て、現在は「JAPANKURU FUNDING」の運営を統括しています。

Q:クラウドファンディングはいつから注目していましたか?

N:
最初のきっかけは、グローバル・デイリーの新規事業構想としてクラウドファンディングが挙げられた時でした。元々そういうプラットフォームがあることは知っていて、事業を任されることになって、色々と調べているうちに、社会環境の変化で「個人」が活躍できる世界が来るだろう…それは、個人レベルで、場所に限定されず働ける環境、例えば会社員から脱却し、やりたいことに挑戦したり、資本主義にとらわれず社会貢献できるプロジェクトをしたい人たちにとって、その趣旨に共感し賛同する「クラウド」を募り、それを実現するクラウドファンディングという仕組みがとてもマッチしていると思いはじめ、この事業に未来を感じるようになりました。

Q:KickstarterやIndiegogoなどから始まり、約10年が経った今、様々なクラウドファンディングサービスが世の中に生まれましたが、現時点でのトレンドや傾向はどうですか?

N:
大きくふたつのジャンルに舵を切っているという印象があります。伝統的なところで言うと、最新のプロダクトをひと足先に手に入れるといった「ガジェット系」のファンディングが主流でしたが、今では住宅やマンションなどの投資家を集める(もちろん、相応の資格を持った起案者によるプロジェクトで)ものや、高齢・高所得者向けの所謂「金融系」クラウドファンディングも登場したりしています。
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Q:なるほど。では、そんなクラウドファンディング界の渦中にある「JAPANKURU FUNDING」の特徴を3つ挙げるとしたら?

N:
大きくは、
①多言語対応
②外国人からの決済可能
③インバウンド特化型

ですね。

Q:原論的な質問ですが、なぜ、インバウンド × クラウドファンディングなのでしょうか?

N:
まず、グローバル・デイリーは、インバウンドビジネスを通して訪日外国人をハッピーにするというビジョンを持っています。その中心にあるのが「JAPANKURU」で、その延長線上にクラウドファンディングを置くことによる「ビジョンマッチング」が生まれます。次に、インバウンド的な起案の源として、同カテゴリーのクライアントリソースが共存する営業セクションとの「ビジネスマッチング」があります。最後に、本業である「広告プロモーション」の強みを生かし、インバウンドに特化した、外国人にこんなサービスがあったら…的な、課題解決の観点からアプローチできる「サービスマッチング」が有機的にシナジーを産むことができるからではないでしょうか。
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Q:インバウンド×クラウドファンディングという試みは、ニッチマーケット的観点ですか?もしくはクラウドファンディングの本質に忠実なビジネスだととらえていますか?

N:
クラウドファンディングの本質という「理想論」にはとても忠実していると思います。インバウンドにおける、外国人向けのテストマーケティングの場を作ることにつながる起案などは特にそうですね。ただ、収益面で見ると「ニッチマーケット」とは言い難い部分があります。「白川郷のオーバーツーリズム対策」や「台湾向けベジタリアンガイドブック」のように、理想的な起案を幅広く量産していくことで収益化を図り、ビジネスモデルとしての継続性を確保することが、大きな課題として存在するからです。

Q:今までのプロジェクトのなかで、成功もしくは失敗した事例からキャッチできるものとは?

N:
ひとつ確実なのは、起案者が積極的にアクションしないプロジェクトは失敗に繋がる確率が極めて高いです。成功の秘訣としては、コミュニティのちからを持っている分野です。けん玉ワールドカップの件や、台湾向けベジタリアンガイドブック、世界大学ラグビートーナメントなどは、活発なコミュニティへの拡散が達成のカギとなりました。あと、身内関係者による拡散も重要です。また、失敗の要因としてあるのが、プロジェクト全体のパイと支援単価のバランスで、ユーザーが多く活性化されたコミュニティであっても、それを狙いに低い単価を設定したところ、ふたを開けてみると賛同率が顕著に低く、実現につながらないケースも多くあります。

Q:インバウンドとクラウドファンディングというと、まず連想されるテーマが「オーバーツーリズム」なのですが、これについてはどう思いますか?

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N:
是非継続してやっていきたい取り組みのひとつですね。、鎌倉や京都など、日本の各所で今でもその問題は山積しています。白川郷のプロジェクトのときに出会った関係者の方が「オーバーツーリズムの起案は、行政に提案するのも方法としてありだと思う」というアドバイスを頂いたことがあります。しかしながら、先ほどの話にあった「失敗のセオリー」にはまるリスクもあるのが現状で、行政側のモチベーションや被害民との本質的な部分の共感をいかにキープしながら進めることができるかがとても重要です。

Q:最近見た最も面白いと思ったクラウドファンディングは?

N:
志村動物園の件ですかね。日本一来場客のいない「東筑波ユートピア」にイノシシ農場を作るという、いわゆる「Ready for方式」のプロジェクトでしたが、地域活性化のカテゴリーなので、どこまで行けるかと思いきや「どうぶつ」という要素と、テレビの波及力で一気に支援が集まるのを見て、やはりマスメディアの力は強いということを実感しましたね。

Q:ここで、唐突な質問です。自身が起案者となり、プロジェクトを立ち上げるとしたら、どんなことを支援してもらいたいですか?

N:
ズバリ「サメのロボット」を作りたいです!
実は、1メートルくらいのサメロボットを自作したことがあって、今度は実物大(6~7メートル)のホオジロザメのロボットを作って、江の島の海で泳がせたいと思っています。サーファーの皆さんがびっくりして怒られるかもしれませんけど(笑)。でも、ドッキリではなくて、ホオジロザメって、世界的にも中々見ることができないんです。水族館でも飼育が難しく、唯一の方法がダイビングなのです。なので、リアルなロボットを作って、子供たちに見せてあげたい気持ちからの起案なのです。

Q:面白い!けど真剣なプロジェクトなんですね(笑) 
話が変わりますが、10月29日に大阪で開催予定の「訪日インバウンド×クラウドファンディングセミナー」について、どんな思いを持っているのか、番宣(?)を兼ねてひと言お願いします。

N:
日本でも特に訪日インバウンドが盛り上がっている関西には、きっと面白いアイディアを秘めたプレイヤーがたくさんいらっしゃると確信しています。ぜひ足を運んでいただき、話を聞いてほしいです!
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Q:今後の計画は?

N:
引き続き、ビジョンフィットしている起案を探し、拡充していくことに注力しつつ、収益化を図ることですね。。インバウンド系のイベントプロジェクトは、スポンサービジネスとの連動が容易なので、グローバル・デイリーならではのPRの専門性をより積極的に活用していきたいです。

Q:最後に、Youtalkのオフィシャルクエスチョンです。何でも構いません。あなた(You)のことば(Talk)を一言、どうぞ。

中村 岳人:

“訪日インバウンドに貢献したい。日本の高齢化への危機に向き合い、貢献したい。ビジネスはそこから始まる。だから、使ってちょーだい!”

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