格安航空会社 (LCC)の普及と、その影響とは?
香港を拠点とする航空会社「キャセイパシフィック航空」が5月22日に約600名の社員を削減すると発表した。その内、約190名が管理職、約400名が一般社員だった。今回の削減対象は、後方部門を中心としていたが、次からは前線の社員(パイロット、客室乗務員や地上職)も削減対象になると言われているようだ。
このリストラは、今年の3月に発表された2016年の業績が背景にある。発表によると、2016年は約5億7500万香港ドル(約82億円)の損失を計上している。この8年ぶりの赤字が原因で、今回の20年ぶりの大規模リストラになったようだ。同社は、運営コストを3年間に約30%削減する予定だ。
業績悪化の原因は、3つが考えられる。1つ目は、中国から海外に行く直行便が増加し、香港での乗り替えのニーズが減少していること。2つ目は、高い燃料費。3つ目は、格安航空会社 (LCC) との激しい競争である。こうした要因が重なり、久しぶりの赤字が出たと見られる。
LCCの普及と増便に関しては、日本国内でも色々な議論がありそうだ。観光業界と経済に対しては、もちろんポジティブな効果となるだろう。一方で、一般市民からは、交通や店、飲食店の混雑や外国人観光客のマナー問題などの迷惑の声も上がっているそうだ。LCCの普及により、多くの外国人旅行者が訪れることで起きる、ポジティブな影響とネガティブな影響の両方のバランスをどのように取るかが、今後の課題になると思われる。
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