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グローバルニュース

観光案内にGoogleマップやアシスタントの通訳機能を活用 渋谷区とGoogleが協力


Photo by 渋谷区観光協会

渋谷区観光協会と渋谷区は、Googleの技術協力を受け、観光案内にマップや翻訳などのGoogleのソリューションを導入することを発表しました。

渋谷区と渋谷区観光協会では、2020年のデジタル観光ビジョンとして観光案内のデジタル環境強化、渋谷駅周辺の観光案内所連携、区内店舗の観光客受け入れ環境の整備支援を行なっていて、今回の取り組みは観光案内のデジタル環境強化の一環となります。

Googleマップの活用としては、観光名所や荷物預かり所、SIMカードの買えるお店、寿司屋など訪日観光客にニーズの高いスポットについて、QRコードを読むだけでGoogleマップ上にリスト表示していきます。同リストは渋谷区観光協会がキュレーションするもので、訪日観光客への対応もできるようなスポットが掲載されます。現在は8ジャンルのリストがあり、今後はこの数も増やしていく予定です。

今回の取り組みは、すでに2019年のラグビーワールドカップの際にスポーツバーなどのリストをQRコードで公開したり、渋谷近辺の喫煙所をリスト化し、渋谷区のWebサイトや渋谷モヤイ像前とスクランブル交差点前の喫煙所にポスターを掲出するなどの仕組みを訪日観光客への案内に活用するというものです。


Photo by 渋谷区観光協会

翻訳としては、観光案内所に「Google Nest Hub」を設置し、Googleアシスタントの通訳モードを観光案内に活用します。通訳モードは29言語(+日本語)に対応、通訳モードは2言語を選択可能で、例えば日本語と英語を選択すると、音声認識を開始するクリック音のあと、日本語と英語、どちらが話されても自動的にもう一方の言語に翻訳されるとのこと。
Nest Hubにはディスプレイも搭載されているので、正しく言いたいことが認識されたかどうかも画面上で確認できます。

市販されているNest Hubと同じ機種のソフトウェアをパブリックモードにカスタマイズし、会話の履歴も個人情報保護の観点から記録されないようになっており、通訳モード自体の機能は、一般的なGoogle Home/Nestシリーズやスマートフォン上のGoogleアシスタントでも「OK Google、××語を通訳して」などで利用できます。

Google Nest Hubはまず渋谷マークシティ内の「クリエーションスクエアしぶや」とハチ公前広場の「青ガエル観光案内所」、渋谷フクラス内の「shibuya-san」の3か所の観光案内所において試験運用が開始され、今後は東京オリンピック・パラリンピックに向けて設置場所を区内の約20〜30か所へと拡大していく予定で協議を進めています。

こうした取り組みにより、観光情報やマナー啓発情報も発信し、さらに観光の回遊性向上も視野に入れていきます。渋谷の訪日観光客は国籍も年代もバラバラですが、国際的にも有名なスクランブル交差点やセンター街の途中あたりまでに集中しており、観光地のキャパシティを超過する観光客が集まる状態となっているのが現状。

しかしながら、ショッピングスポットとしてのメリットや、徒歩圏内には明治神宮や原宿、表参道もある渋谷エリアとして、スマートな観光情報を提供することで、観光客の回遊性を高め、オーバーツーリズムを解消するとともに、より広域な渋谷での観光を盛り上げていくことを狙っていくとのことです。

  • 参照元:Travel Watch(https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1231667.html)