中国当局による対日措置に関する市場動向と弊社見解について
中国当局による対日措置に関する市場動向と弊社見解
掲載日: 2025年11月17日 10:31
最終更新日: 2025年11月17日 10:31
本レポートでは、2025年11月14日から16日にかけて発生した中国当局による一連の対日措置に関する事実の整理、および弊社の分析に基づいた市場への影響見通しを共有いたします。
I. 中国当局による措置の概要(11/14〜11/16)
【11月14日夜】中国外務省・在日本中国大使館による「注意喚起」
中国外務省は14日夜、中国国民に対し、日本への渡航を控えるよう注意喚起しました。これに関連し、中国国内で日本行き旅行に関する情報が一部取り上げられています。
【11月15日】主要航空会社による特別対応の公表
中国南方航空、中国国際航空、中国東方航空の複数社が、日本行き・日本発航空券に関する特別措置を案内。
- 対象期間: 2025年11月15日〜2025年12月31日までの日本行き・日本発航空券
- 主な内容: 1回目の旅程変更手数料無料、未使用区間の払い戻し手数料の免除など。
- *詳細: 朝日新聞デジタル 11月15日報道(外部サイト)
【11月16日】中国教育部:日本留学「慎重に検討」呼びかけ
「中国人を狙った犯罪が多発し、安全リスクが高まっている」として、日本への留学を慎重に検討するよう呼びかけました。
II. 市場への影響と現地世論の分析(11月16日時点)
現地SNS「小紅書(RED)」における検索および分析結果に基づき、議論の傾向を把握いたしました。その結果、議論は大きく「安全問題」なのか、「政治・立場問題」なのかの2極化の傾向が見られます。
消費者層の動向分析(4分類)
- 在日生活者:日常生活に大きな変化はなく、危険は感じていない。生活継続性が関心事項。
- 訪日旅行の予約済み旅行者:行くかキャンセルかで二極化。心理的負担が最も大きい層。
- 潜在的観光意向者:外交ニュースやSNSの雰囲気に強く左右されやすい。短期の訪日需要が最も落ち込みやすい層。
- 日本への反感が強い「固定層」:元々訪日客には含まれないため、需要減少への影響は小さい。
III. 台湾メディア・SNSの反応 (11月17日9時時点)
【最新:頼清徳総統の声明】
本日(17日)、頼清徳総統は本件について声明を発表し、国際社会に対して引き続き注目するよう呼びかけました。また中国に対し、大国としての風格を示し、地域の平和と安定を乱す「トラブルメーカー」にならないよう自制を促す発言をしています。
*関連報道: https://www.ettoday.net/news/20251117/3068558.htm
最近のニュース報道および現地SNSなどの言論を総合した結果、台湾社会には本件について多様な意見が存在しており、主な論調は以下の三点に整理されます。
*関連情報源の一例: https://tw.news.yahoo.com/share/f71f6eb1-bc73-3cf6-bf44-5ce2fef26554
- 対日連携の強化を支持する論調: 日本が明確な立場を示すことで、日台の交流がより緊密になり、台湾からの旅行者や民間交流にもプラスに働くと強調する見方。
- 経済・観光への影響を懸念する論調: 日本が外交のバランスを失い、経済・観光・コンテンツ産業などに悪影響が及ぶ可能性を懸念する見方。
- 中立維持を主張する論調: 日本は中立を維持し、台湾と中国の敏感な問題に介入すべきではないと主張する見方。
IV. 弊社の見解
現在、外交レベルでは緊張が高まっておりますが、SNS等から読み取れる中国の個人レベルの反応には前述の通り個人差が見られます。SNS上では感情的な議論が多い一方で、実際の渡航判断は人によって分かれている状況です。
訪日旅行については、短期的には未予約層の需要が落ち込みやすい傾向にありますが、既に予約済みの層については一定の影響は受けるものの、完全に停止する状況ではありません。
今回の事態は一時的な反応である可能性が高く、中長期で見れば、日本に対する関心や旅行意欲そのものは失われていないと考えられます。ただし、訪日旅行者の動向や航空会社の対応がどの程度影響を及ぼすかについては、現時点では判断が難しく、しばらくは状況を注視する必要がございます。
現状の課題が沈静化すれば、訪日旅行の需要は問題なく回復・継続していくものと予測しております。弊社でも、引き続き最新情報の収集および影響の整理を進めており、確定した情報が入り次第、改めてご案内いたします。
本件に関するお問い合わせ:
info@gldaily.com