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中国のスマホ決済端末「戦争」:Alipay VS. WeChat Pay

訪日中国人向けにスマホ決済端末を導入する企業が増えている。ローソンは1月24日より全国の店舗にスマホ決済端末「Alipay」を実施することを決定した。中国では「Alipay」のほかに、「WeChat Pay」も流行っているが、なぜローソンは前者を選択したのだろうか。

中国では「Alipay」と「WeChat Pay」のユーザー人数はそれぞれ約3億人いるが、実は、「Alipay」のほうがもっとも活用されている。アメリカの調査会社「eMarketer」によると、2016年に実際に買い物をする時、「Alipay」で支払う人は、全体の49%を占めているが、「WeChat Pay」のほうは24%しかいない。ECサイトで決済する時も、54%の人は「Alipay」を利用しているが、「WeChat Pay」は21%の人しか利用していない。請求書の支払や、株などの金融商品を購入する時も、「Alipay」で行う場合が圧倒的に多く、大体60%を占めている。唯一「Alipay」より「WeChat Pay」のほうがよく利用されているサービスは「送金」だ。

理由としては、「Alipay」は金融グループ会社「Ant Financial」によって開発されているため、金融サービスがもっと充実しているからだ。2016年10月まで「Alipay」では手数料を取っていなかったため、活用する人がもっとも多い。今でも「Alipay」は32万円以上の買い物をしないと手数料が発生しないため、買い物の金額が1.6万以上になるとすぐ手数料がかかる「WeChat Pay」と比べると、中国人にとっては魅力がある。

上記の理由から、ローソンだけではなく、「Alipay」を活用する店舗はかなり多い。中国のスマホ決済端末の「戦争」において、今後「WeChat Pay」が利用率を上げるために、どのような動きをするか要注目だ。

編集者:オスカー チャウ