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2016年の訪日外国人消費額は過去最高 2017年はどうなる?

JNTOは2016年の訪日外国人消費額を発表した。累計の消費額は2015年より7.8%増の3.74兆円超になっており、過去最高だった。国・地域別では中国が最も高く、4.1%増の1.47兆円になっており、全体の39.4%を占めている。続いては、台湾、韓国、香港、アメリカの順になっている。台湾、韓国も増加している。ただし、円高の影響で一人当たり消費額は11.5%減の15.5万円だった。また、2016年10~12月においては、旅行消費総額が2015年同期比1.3%増の8922億円だったが、一人当たりの消費額は12.2%減の14.7万になっている。

一人当たり消費額が下がっている原因として、円高だけではなく、旅行リピーターの増加にも関係がある、と筆者は推測している。JNTOによると、昨年の訪日外国人のリピーター率は50%を超えている。リピーターの増加によって、「モノよりコト」や「日常用品」などを求める外国人が増えているため、消費単価が減っても不思議ではないだろう。例えば、マーケティング会社「株式ホットリンク」(https://www.hottolink.co.jp/service/trendexpress)によると、2016年12月には、中国人が日本で買ったものは化粧品や医薬品などがメインだった。高級品や家電でもないため、消費額が減るのは当然だろう。

2017年の訪日外国人客数は2700万人を超えるとJTBが予測している。それに伴い、累計の消費額も増えると期待できるだろう。ただし、一人当たり消費額を上げるためには、新しい訪日外国人の誘客やリピーターの消費欲の刺激などに工夫をしなければならないだろう。

編集者:オスカー チャウ