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ラグビーW杯で改めて考える「タトゥーと温泉」問題

NEWS20190917
▲Photo by JAPANKURU

ラグビーの国際統括団体、ワールドラグビー(WR)は、日本で開催される2019年ラグビーワールドカップの期間中、タトゥーを隠すよう選手に助言してきました。ただ、タトゥーを入れた選手がW杯参加のため来日することで、このボディーアートと複雑な関係にある日本で議論が巻き起こることを、タトゥー推進派は期待しています。

ニュージーランドをはじめ、W杯の強豪チームが大会期間を過ごす公認キャンプ地は、九州の有名温泉地の「別府」。大会期間中はもちろん、大会を機にさらに知名度が上がり多くの外国人観光客を迎えることになりますが、現時点でタトゥー客の入浴を禁じる温泉施設は、大分市内で約70%とまだまだ多いのが現状。
別府市旅館ホテル組合連合会大会中限定で解禁する方針で、タトゥーOKの施設も増えてはいるものの、外国人客にとっては見分けにくいです。

今年4月にJR別府駅前に開設された、交流型観光案内所「WANDER COMPASS」に寄せられる観光客の質問の多くは「温泉」そして「タトゥー」とのことで、外国人向けのパンフレットには16カ所の温泉施設を英語で紹介し、各種アメニティの設置有無の表記と「Tattoo」のチェック項目があり、11カ所の温泉が「○」で、家族風呂ならOKという「△」の施設もあります。
公衆浴場や温泉のタトゥー客の利用をめぐっては、政府はタトゥーだけを理由に拒むのは「不適切」との方針を示していますが、未だに国内ではネガティブなイメージが根強いのも事実です。

2015年の観光庁の調べによると、国内の入浴施設の約6割がタトゥー客の利用を「NO」としており、外国人観光客だけを特別扱いできない」対応に悩む施設も多くあるといいます。東京オリンピックを目前に、このタトゥー問題が議論され、ポジティブな方向へ進むことを期待したいです。