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日本のホテル、2021年に供給超過を予測

NEWS20190703
▲Photo by JAPANKURU
世界最大の事業用不動産サービスと投資顧問を行うCBREグループの日本法人「シービーアールイー株式会社(CBRE)」は、特別レポート「2021年のホテルマーケット展望- 増加する需要と供給の中で勝ち残るホテル」を通し、宿泊の供給量は東京オリンピック後の2021年に需要を超過すると予測しました。
これは、政府の訪日外客数の目標である2020年の4000万人、2030年の6000万人が達成できる前提で、日本人の需要については、将来の人口減少を考慮した推計の結果で、主要9都市でそれぞれ、2021年の必要客室数(=需要)が予想ストック(=供給)を下回る結果となったとのことです。

レポートは、インバウンド需要の拡大が今後も継続して見込まれることを背景に、全国各地でホテルの開業が相次いでおり、主要9都市における2019~2021年に開業予定のホテルの客室数も、この1年の間に約3万室から2.5倍の約8万室に増加したと伝え、新規供給の客室数は2018年末時点の既存ストックの24%に相当し、既存ストックに対する供給客室数の割合を都市別に見ると、京都が最も高い51%、次いで大阪の32%、東京が24%と続く結果となったと報告しています。

このような推計から、今後の客室ストック増加と過供給の中で誘客力の強いホテルを作るためには、より細やかな立地戦略、ターゲットとする客層に合わせたハードの変化といった差別化が鍵となると提言しました。

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▲Photo by JAPANKURU
また、同社のデータによると、主要9都市の新規供給の87%は宿泊主体型のホテルとなり、フルサービスホテル(レストラン、バンケット、フィットネス、スパなどを備えた総合型ホテル)は5%に過ぎず、不足しているアッパークラス以上のホテルや、多様化した旅行者のニーズに応えられるブティック・ライフスタイルホテルといったホテルカテゴリも、質の高い体験を得られるホテルとして誘客力を発揮することが期待されていると伝えました。