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【中国】グローバルコスメブランドの中国売り上げ好調:電商法との関係は?

CHINATAX

グローバルコスメブランドの中国で急成長しているそうです。

ロレアル、エスティローダーなどが去る2月に発表した「2018年度財務報告」によると、ロレアルの昨年の売上額は前年対比7.1%増の269億4000万ユーロ(約3.4兆円)を記録、アジア太平洋地域の売上は前年対比24.1%増の74億ユーロ(約9000億円)で、そのうち中国市場は33%の増加を見せました。
エスティローダーの4/4期売上は前年同期対比7%伸びた40億1000万ドル(約4000億円)を計上、アジア太平洋地域が17%増で、特に中国の伸びが好調であると伝えました。

日本のコスメブランド「資生堂」も、中国での売上が前年対比32.3%伸び「クレ・ド・ポー ボーテ」や「IPSA」などのプレミアムブランドの成長が顕著であるということでした。

注目すべきは、EC分野の売上の推移。
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エスティローダーの場合、中国市場の売上の1/3以上がECによるもので、資生堂も積極的な中国市場でのECチャネルの構築に拍車をかけています。
中国の電商法(EC法)の実施により、ソーシャルバイヤーによる市場の萎縮が懸念される反面、今年3月に行われた「全国人民代表会議」にて增値稅(付加価値税)の引下げ(16%→13%)が発表され、減税による消費者の購買ニーズの増加が期待されています。それに、クロスボーダー(海外直購入)の規制緩和により化粧品類の通関も簡素化され、中国内にオフィシャルチャネルを持つグローバルコスメブランドが、既存の微商(ウェイサン=ソーシャルバイヤー)中心のEC戦略から脱皮し、網紅(ワンホン)などのチャネルとタイアップしたマーケティング・PRを拡大することで、中国市場での成長はより加速化されることが期待されます。