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【欧米】NETFLIXで火が付いた「KonMari Method」と日本の「Wabi Sabi」文化の拡散

KONMARI

今や、世界のネットTVを代表する「NETFLIX」
アメリカでは、ケーブルテレビを超え約74%の普及率を誇り「テレビ(映画)観よう=ネトフリ観よう」が日常会話になっているほど大衆的影響力のあるメディアとなっています。

最近、そんなアメリカのNETFILXで人気となり話題を集めているのが、日本の片づけコンサルタント・近藤麻理恵さんの「Tidying Up with Marie Kondo(人生がときめく片づけの魔法)」という番組。

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2014年に英訳出版した同名の著書は800万部以上販売され、ニューヨークタイムズのベストセラー1位になったり、2015年には「TIME」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選定されたりと、彼女は数年前から知る人ぞ知る有名アドバイザーでした。
そんな彼女が渡米、LAに移住してから始まったNETFLIXのこの番組で、全米にその認知度を広げ、放送から1週間で彼女の各SNSのフォロワーが激増、気持ちいいくらいすっきりする、ミニマルで無駄のない、魔法のような「KonMari Method」というキーワードに多くのアメリカ人が魅了されていきました。

この「KonMari Method」ブームの背景をたどってみると、今のアメリカ人が日本の文化に対して抱いているイメージ(印象)が、良い方向へアップデートされているように思えます。
それは、過去にジョン・レノンやスティーブ・ジョブスなどの著名人たちが影響を受け、こよなく愛した極限のミニマリズムと言える「ZEN(禅)」の思想(基は仏教の教え)から、より実生活に密接な「WabiSabi(侘寂)」の文化へと発展したという意味です。

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近年、アメリカでは大量消費と都市化が進み、“more is better(より多くのがもっと良い)” という考え方が広がっていました。その結果、過度な所有による価値観の揺らぎを「いらなくても、物がどんどん捨てにくくなる」など生活の中の複雑化・不便として体感する人々が増えました。そんな彼らの心に、彼女のメソッドである “Less is More” が響いたのでしょう。
このTVシリーズで、近藤さんがアメリカ家庭の多すぎるあれこれの片づけ術を伝授しつつ「わびさびのシンプルな美しさ」を伝導していくことで、また新たに日本文化に対する良いイメージが生まれ、訪日旅行のきっかけとなることを期待できそうです。