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ダブル11(イレブン)の2021年 結果と2022年 予想 まとめ

11月11日は中国で独身の日及びダブル11(イレブン)と呼ばれています。独身者同士のパーティーやイベントでプレゼントを贈り合うことに目を付けたアリババが、ダブル11(イレブン)に合わせたセールを実施したことが始まりといわれています。2009年以降の近年ではTmallやJingdongをはじめとするECサイトで、最大級の安売りイベントとなっています。

昨年(2022年)のダブル11(イレブン)は、11月1日から11日0時45分までに、382個のブランドがTMALLダブル11(イレブン)で一億元以上(対前年比13.4%増加)の売上を記録。日本円で約1.6兆円の計算になります(2019年11月11日の為替参考)

Tmallによると2021年のTmallW11の総取引量は5,403億元。 今年は合計29万の店舗がTmallのW11に参加し、新規店舗と中小規模店舗の割合は65%を占め、オンライン製品が歴史最高の1600万元に達しました。また、Jingdongは31のブランドが10億以上を売り上げ、43,276の店舗の売上高が対前年比200%以上増加。新しい中小規模のブランド数量は対前年比で4倍以上増加しています。去年売上額が千万クラスの40ブランドが今年一億元の難関を突破するなど、驚異的な売り上げを昨年(2021年)を叩き出しています。

2021年で注目すべきなのは、ライブコマースが活発化したことです。中国で人気のライバー(ライブ配信者)、「李佳琦」(リ ジャチ・英語でAustinLiとして知られている)は10月20日の先行販売当日、売上1位を獲得し、製品の販売数は約3615億個、売上は106.53億元に達しました。また、ライブコマースをみて買い物をする人も63.2%と、半数以上が利用しており、ライブコマースの2021年における市場規模は盛り上がりを見せています。
オンラインだけで完結する購入は手軽ではありますが、ライバー(ライブ配信者)におすすめする商品を、コミュニケーションをとりながら購入することができるため、購買意欲を掻き立てる販売方法で、今年も盛り上がりを見せるのではと、期待されています。

今までのダブル11(イレブン)と違う点はほかにもあります。女性の購買数が多かった昨今ですが、男性の購入者も増えています。中国で美容KOLをフォローしている男性は1億8500万人。主に25~30歳の年齢層に集中しており全体の25.2%を占めています。 中国の男性美容市場は成長を遂げており、2022年には市場規模が180億元を超えています。メイクのほか、男性も着こなしにも同じく関心を持っています。「2021男性消費レポート」によると、男性は総支出の服装が23%を費やしています。また、2021年ダブル11(イレブン)の前夜、唯品会では1日でメンズ服を2億元の売り上げを叩き出し、前年比90%増加となっています。男性も女性と同様に身なりをきれいにしたい人が増えているため、今後も成長する市場といえるでしょう。

[2022年の動向予定と予測]
2021年を踏まえて、2022年のW11(イレブン)の予定と発展する市場の予想をしてみようと思います。
まずは、2022年の予定です。

[11/11より前倒しで販売すること]
2021年、京東がセール時間を20時~に前倒ししたことが、反響を呼び、売上額が伸ばしました。その波に乗って2022年も10月より販売を開始するECサイトがいくつかあります。アリババは「2022 Tmall W11 Global Carnival Season 」と称して、10月24日20時に先行販売を開始し、10月31日に第1回、11月10日に第2回が開始。また、京東2022のダブル11(イレブン)も10月下旬より販売を開始予定です。今後も早い時期での販売は、激戦化が予想されます。

2022年のW11(イレブン)の予想ですが、Z世代の消費をつかむことがキーになると考えます。2021年、Z世代と呼ばれる1990年代後半〜2010年生まれの10代から20代前半の若者の20.4%は、ダブル11(イレブン)に不参加でした。理由は、クーポンが複雑で面倒だと感じることや、やっと購入ができたとしても割引幅が少ないなどという声がZ世帯の中で上がっているためです。ダブル11(イレブン)に限らず、Z世帯が消費者の主力となってきているため、Z世帯の消費をつかむことが重要です。今後、ダブル11(イレブン)に参加してもらうためには、クーポンの簡素化や割引率の多さなどが重要になっていくでしょう。

また、2021年はライブコマースの成長が著しい年でもありました。ライブコマースの2021年W11(11.1~11.11)ライブコマースメディア売上ランキングによると、TAOBAOは1位、KKUAISHOUが2位、DOYINが3位という結果でした。40歳前の人が好む傾向があり、ライブコマースの売り上げは、ライバーによるライブでの販売が主な売り上げとなっています。ライブコマースは今年も活況を呈するでしょう。2022年のダブル11(イレブン)商戦で、ライブコマースがどう進化をしていくか、また中国の全体にどういった変化をもたらすのか、要注目です。

(出典:SOUL Z世帯ダブル11レポートより引用)他