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2019.07.30韓国|訪日旅行イシュー、データで見る真相は? その①:ソーシャルデータ

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2019年7月のインバウンド市場において最も熱いイシューと言えば、連日の報道で皆さんご存知のとおり、訪日外国人数TOP2の国である「韓国」との関係による影響とともに「今後はどうなるのか?」ではないでしょうか。
その経緯や背景はさておき、波及効果として今、韓国内で起きている様々な動きについて、現地の旅行関連メディアによるデータ分析をもとにチェックしてみたいと思います。

その①ソーシャルデータからの真相
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引用:JTB総研「インバウンド 訪日外国人動向(日本政府観光局 (JNTO) 発表統計より)」
まだJNTOの統計は発表されていませんが、実際のところ訪日韓国人は2019年に入ってから、微少ではあるが減少傾向にあったものの、輸出問題が起きる前の6月までは訪日旅行に対するニーズは平常で、OTAや大手旅行各社の夏シーズン予約も順調でした。

韓国のデータニュースメディア「Bigtanews」の調べによると、7月を境に韓国人の日本旅行に対する期待心理が大きく揺らぎ始めたことが、検索エンジン「NAVER」や、SNS「Instagram」のトレンドインサイトから読み取れるとのこと。

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上の図のAは、検索エンジン・NAVERの「NAVER TREND」を活用し、過去3か月間の日本旅行のキーワード検索量の変化を表しています。「日本旅行」の検索量は、4月18日から7月2日までは安定した推移を保っていますが、3日から急増し大きく上下しているのがわかります。ティッピングポイントである7月2~3日と、現在韓国社会で起きている日本製品の不買運動や日本旅行のキャンセルラッシュが触発した時期が一致しています。

この時期を起点に。日本旅行の検索量が大幅に増えましたが、これを日本旅行の情報検索によるもので、その需要が増えたとは解釈し難いです。

図のBは、「日本旅行」と同時期の、韓国人の主な訪日先である「福岡旅行(黄緑)」「大阪旅行(赤)」の検索量を比較したグラフです。見てのとおり、6月末までは3つのキーワードが日別検索量の一致を見せるなど、高いレベルで同調しています。これは、日本旅行の情報を探す人は福岡や大阪の情報も検索したからです。その逆も同じで、これらの検索量から日本旅行のニーズの変化をキャッチすることができるということになります。
日本旅行に「日韓問題」という旅行外的な変数が介入し始めた7月初頭から、福岡旅行と大阪旅行のキーワードは徐々に減少し始めました。日本旅行情報を検索する頻度が減り、訪日に対する期待感が委縮されてきたのです。
どれくらい減ったかというと、期間中最高値であった7月18日の「日本旅行」の検索量を100とし、7月を除く期間で福岡旅行の検索量が最も低かった5月3日が13で、7月12日に全体の最低値である8をマークしています。イシュー勃発前の最低値である5月3日の60%まで落ちているということになります。
ではなぜ、日本旅行の検索量が増えたのか?それは、日本旅行の情報検索ではなく、韓国内の動向をニュースなどで把握するためのキーワードとしてカウントされたもので、不買運動の効果をチェックしたいネットユーザーの動きが反映されたと考えられるでしょう。

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日本旅行の期待心理が委縮しているのは、インスタグラムのBUZZ量でも確認できます。
オンラインメディアの深層分析サービス「Pulse K」を活用した「日本旅行」に対するインスタグラムのBUZZを調査した結果、7月初頭から既存の推移より大きく離脱する現象が察知されました。図は、最近3か月間で日本旅行がキーワードとして言及されたインスタグラム投稿量の推移を表したものです。5日からBUZZが激減していますが、これも不買運動の影響で、インフルエンサーなどを含むインスタグラム利用者が日本旅行関連の写真などを投稿することに負担を感じているからであると推測できます。

その②へつづく…

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