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眠らない香港人の生活習慣:夜食・夜遊び文化

眠らない街と言われている香港。最近では、昼寝専用カプセルホテルも生まれ、寝不足のサラリーマンたちが愛用している。香港の人は日本と同じく、寝る時間が少ないが、日本と比べ、香港の人はさらに寝る時間が遅く、日本人と異なる生活習慣を持っている。

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例えば、香港の夜食文化はとても浸透している。外食が多い香港人は、夕食後、友人や家族とデザートなどの夜食を食べる習慣があり、夜12時過ぎても食べ物に困らないのである。それに加えて、夜食のレパートリーが多く、ストリートフードやデザートはもちろん、お腹が本当にすいた時には、ボリューム満点のご飯、ヌードルや鍋料理、ビュッフェまで食べられる。それに比べ、日本の深夜で食事といえば居酒屋、らーめん、ファミレスぐらいではないだろうか。特に、深夜まで開いているデザートの店は少ない。従って、観光の際に日本でおいしい夜食を食べたい香港人は満足できないと思われる。実際、このような習慣をもつ香港人は日本に来たとき、ホテルに帰る前にコンビ二でデザートやお菓子を買って帰る人が多い。香港では夜遊びの場所も充実している。夜遅くになっても、海辺で夜景を楽しんだり、深夜上映の映画を観たり、クラブに行ったりすることができる。その一方、日本での夜遊びはカラオケが多い。

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そして、香港の夜食・夜遊び文化を支えているのは、香港の公共交通機関だ。香港では、深夜でもバスやミニバスが運転していて、タクシーも日本より安いし深夜料金もかからない。バスなどは通常より便が少ないが、深夜でも確実にうちに帰ることができる。それに対し、日本では終電を常に気にしなくてはならない。筆者も長崎県で旅行をしている時に、終電を逃してホテルに帰れなくなったという失敗談がある。たとえ深夜営業の店が増えても、それをサポートする交通手段がない限り、大きな経済効果まで導くのは難しいだろう。

実は香港だけではなく、夜を楽しむ習慣がある外国人は少なくない。そんな観光客たちは、やはり日本でも夜を楽しみたいはずだ。だが現時点では、まだまだ深夜のレストラン、観光スポットや交通機関の整備が足りないゆえ、遅くなると行ける場所がとても限られている。このことが原因で、深夜に繁華街のゲームセンターやドン・キホーテへ行くと、たくさんの観光客が見られる。最近札幌では、食事のあとに行く「シメパフェ」が流行となっている。このような店が増え、さらに交通機関も整備されていれば、もっと観光客の消費が見込めると、筆者は考えている。

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