INBOUNDインバウンド

  • 旅行形態
  • 季節
  • 観光
  • 食事
  • 広域観光周遊ルート
  • 組織
  • 法律・法令
  • インフラ
  • 消費・決済
  • エコノミー
  • その他
    旅行形態
  • スローツーリズム
  • これまでの観光形態の主な流れであった、いわゆるマスツーリズム、その中でも「ファストツーリズム」に対して、スローな文化への志向にこたえ、個人的で自発的な意志にもとづき、人々や文化とふれあう旅といった理念を持つ旅行スタイル。

    このような新しい形式は,人々の新しいニーズに対応するものであると同時に、これまでのマスツーリズムが地域社会や環境に対して過大な負荷をかけてきたことを反省して生まれてきた。それで、よりはっきりと持続可能性を意識した観光という意味で「サスティナブルツーリズム」とも呼ばれる。
  • スポーツツーリズム
  • スポーツツーリズムは魅力あるスポーツ資源を通して、各地域の豊富な観光資源と「観る」「する」「支える」スポーツを融合させた観光のことを指す。訪日外国人とその地域の人々のスポーツ交流、インバウンド拡大を推進している。

    2013年に東京オリンピック・パラリンピック(2020年)の招致に成功後、2015年新たにスポーツ庁が設置され、2020年には4000万人もの訪日外国人の誘致増加を国をあげて目指している。さらにメガスポーツの開催国としてラグビーワールドカップ(2019年)、関西ワールドマスターズゲームス(2021年)と国際的なスポーツイベントが多く計画されており、今後益々のスポーツツリーズムの拡大が期待できる。

  • グリーンツーリズム
  • グリーンツーリズムは、農山漁村地域で農業体験・林業体験等を通して、地元の人々と交流を楽しみにながら滞在する余暇活動・旅のことを指す。

    通常の観光旅行と違い、体験、産物、生活、文化など農林水産業を中心とした、その地域に根付いた田舎暮らしをすることで、濃い日本文化を体験することができることが大きな魅力。また訪日外国人にとっては、都心で過ごすよりも比較的安価にゆったりと過ごすことができる利点もある。

    訪日外国人にとっては田植え、野菜・果物の収穫、酪農・乳搾り、釣りなどの農業体験や林業体験の他、郷土料理を味わったり、地域イベントへの参加などを通して、なにより地元の人々と交流が生まれることで特別な体験をしてもらうことができる。つまりテーマパークなどの観光施設や名所に頼らない、その地域特性を生かしたインバウンド集客をすることが可能になる。
  • スポーツツーリズム
  • スポーツツーリズムは魅力あるスポーツ資源を通して、各地域の豊富な観光資源と「観る」「する」「支える」スポーツを融合させた観光のことを指す。訪日外国人とその地域の人々のスポーツ交流、インバウンド拡大を推進している。

    2013年に東京オリンピック・パラリンピック(2020年)の招致に成功後、2015年新たにスポーツ庁が設置され、2020年には4000万人もの訪日外国人の誘致増加を国をあげて目指している。さらにメガスポーツの開催国としてラグビーワールドカップ(2019年)、関西ワールドマスターズゲームス(2021年)と国際的なスポーツイベントが多く計画されており、今後益々のスポーツツリーズムの拡大が期待できる。

  • メディカルツーリズム(観光医療)
  • メディカルツーリズム(観光医療、医療ツーリズム、医療観光)とは居住国より医療水準の高い他国や地域へ、治療や検診、診断などを受けるために旅行し、医療を受けることを指す。

    観光医療はインターネットの普及により、自国にいながら世界中の病院の情報や治療、口コミ、働いている医師や専門情報を調べ、受けたい医療を自分の納得のいく形で自由に選択できるようになったことから可能となった。

    旅行業界からは医療を受けるために訪日した外国人患者と同伴者、その見舞客が長期滞在し、治療や検査後に医療機関の周辺を観光することが多いことから、インバウンド対策の成長市場として注目されている。またメディカルツーリズムは世界の50カ国以上で自国産業の一つとなっている。

    日本でも国際化社会における外国人患者の受け入れ医療機関の体制設備や制度が求められ、2011年には90日以内,6か月又は1年の滞在が可能で3年以内なら何度でも入国可能な医療滞在査証(医療ビザ)が発行されるようになった。医療ビザ発行時には登録業者および医療コーディネーターなどが外国人患者の身元保証を行う必要がある。

    また医療ツーリズムを目的としていない訪日観光外国人が不慮の事故や自然災害に遭遇した場合でも、安心して受診できる病院の選定やマニュアル作成などが日本政府も力を入れて実施している。医療の国際化の調査・報告が経済産業省によって随時更新されている。
  • 民泊
  • 民泊とは、個人旅行者(FIT)が、ホテルや旅館、民宿などの施設ではなく、旅行中に個人の住宅や空き家、民家などに宿泊することを指す。

    いまや民泊の代名詞であるAirbnb(エアビーアンドビー)は、2008年にサービス開始して以降、個人投資を目的とした住宅や民家の活用などにより、貸し手と利用者ともに年々増えている。またAirbnbは、宿探しのプラットホームだけでなく、観光客向けの体験や宿泊地周辺の案内サービスであるAirbnb Tripsも始まっており、観光地に根付いたサービスへと拡大している。

    日本では2020年東京オリンピックに向けて増加する訪日外国人数に対し、大都市部を中心に宿泊施設の不足が懸念されており、インバウンド対策の問題解消の一つとして民泊が注目されている。

    その一方、法整備が整わない間に、Airbnbなどの民泊の仲介ウェブサイトの利用が増えたため、日本政府でも旅館業法の規制の見直しがなされ、2017年6月「住宅宿泊事業法案」が成立した。
  • 免税|免税店
  • 免税店とは訪日外国人旅行者等の非居住者の便宜を図るため、大型量販店や百貨店、観光地、空港などに設けられた、特定の一部物品を販売する場合に諸費税を免除して販売できる店舗を指す。免税販売は店舗ごとに納税地を所轄する税務署長の許可が必要である。

    また、免税店には「Duty-Free Shop」と「Tax-Free Shop」の2種類が存在する。空港内や一部の繁華街でよく見かける「Duty-Free Shop」は、外国製品を日本に輸入する際に課せられる関税(たばこ税、酒税、関税など)を免除できる保税免税店のことをいう。一方、百貨店や商店街、大型量販店などで見かける「Tax-Free Shop」は、国内で消費される税金を免除できる消費税免税店のことをいう。

    従来、消費税免税は一般物品10,000円以上の購入が必要だったが、訪日外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充により、2016年5月より5,000円以上と引き下げられ、お手軽な伝統工芸品などでも免税で購入しやすくなり、より訪日観光客が地方でも買い物がしやすくなった。

    法令改訂も追い風になり、日本には30,000店を超える免税店がある。毎年、訪日外国人旅行消費額が伸び続けているので、今後ますますインバウンド誘致による経済効果が期待されている。

  • 酒蔵ツーリズム(酒蔵ツアー)
  • 酒蔵ツーリズム(酒蔵ツアー)とは酒蔵見学や酒蔵めぐり、日本酒をテーマにしたイベント、訪日外国人向けツアーの企画実施などにより、日本酒ブランドの価値向上と地方の郷土料理や文化などに親しむ旅行形態を指す。「酒蔵ツーリズム」という言葉と取り組みは、佐賀県鹿島市による「鹿島酒蔵ツーリズム」が先鞭をつけとなり、全国に広がった。日本酒は飲食としてだけではなく、その歴史や文化は古く、その地域に深く密着しており、観光と日本酒を結びつけて体験することで相乗効果が生まれている。

    2013年3月に政府の緊急経済対策の地域活性化策の一つとして、より広く酒造り・酒蔵巡りの取り組みを認識してもらおうと、地域が一体となった観光と酒を結びつけた酒蔵ツーリズム推進協議会が発足された。同年10月には国・空港会社・酒造業界が一丸となり「日本の酒キャンペーン」を開始し、12月にはユネスコ無形文化遺産として「和食」が登録され、いま日本食文化と伝統が見直され、日本酒の認知度は世界で高まっている。

    インバウンド対策のニューツーリズムの振興において、欠かせない体験型・交流の要素を含んだ旅行形態となっている。

    また2017年10月1日にインバウンド向けに酒税を免税する制度「訪日外国人旅行者向け酒税の免税制度」が開始され、訪日外国人旅行者の日本酒の購買や輸出、地方への誘致促進など酒蔵ツーリズムの振興がより一層期待されている。

    ※「酒蔵ツーリズム」は佐賀県鹿島市の登録商標

  • FIT (個人旅行)
  • FIT (エフ・アイ・ティー)は、パッケージ旅行や団体で海外を旅行する旅行者に対し、「個人で手配し、海外を自由に旅行する旅行者(個人旅行者)」を指す。

    近年は気軽に海外旅行できたり、インターネットの普及により、海外からでも個人が簡単に旅行を手配することが出来るようになった上、自分の目的に合わせた旅行をしたいというニーズが強まっている結果、FIT(個人旅行者)の割合が増えている。

    訪日外国人旅行者も、海外旅行の経験が増えるにつれ、団体旅行から個人旅行にシフトする傾向が強い。欧米はもともとFIT(個人旅行者)の傾向が強いが、今後アジアから観光客も訪日が2回目になるとFIT(個人旅行者)として日本を訪れることが予想されている。

    FIT客は、OTA (オンライン・トラベル・エージェント)を使うことが多く、Skyscanner, Booking.com, Expediaなどのサイトで航空券、宿泊、ツアーなどを購入する事が多いため、宿泊施設などの対応が必須である。
  • GIT (団体旅行)
  • GIT(ジー・アイ・ティー)はGroup Inclusive Tourの略語で、団体旅行用に特別な運賃と旅程で、ある一定人数以上のグループ向けに旅行会社や旅行代理店が提供する団体包括旅行(団体旅行)のことを指す。

    FIT(個人旅行)とは違い、団体を対象とした団体割引が適用されており、旅行会社がホテルや送迎、観光などと独自の組み合わせてパッケージ販売しているため、予定変更の不可、払い戻し不可、ルート変更不可、航空会社の変更不可など様々な条件がついていることが多い。1994年にIIT(個人包括旅行運賃/Individual Inclusive Tour Fare)が導入され、国内・海外旅行ともに1名から適用できるパッケージツアーの利用者は増えて、GIT客よりもますますFIT客が主流になる後押しになった。

    費用の負担はFITに比べて大きくなるが、近年では旅行者それぞれの希望に合わせた柔軟な対応はもちろん、個性あるパッケージプランなどの差別化によるオリジナル性のあるサービスが求められている。
  • SIT
  • Special Interest Tourの略。趣味やテーマ性が高い特別な目的に絞った旅行。

    SITは一般的な周遊・滞在型の旅行とは異なり、旅行地もスポーツ観戦、サイクリング、美術・音楽鑑賞など旅行目的に従って設定される。

    海外旅行市場が成熟したことで、訪日外国人旅行者の旅行目的も名所を巡る従来の旅行から多様化し、SITに含まれる旅行の対象が広くなっている。そのため、現在は目的を絞った旅行をあえてSITと呼ぶことは少ない。

    インバウンドでは、マラソン大会の参加ツアー、花火を見る旅など、多くのツアーを旅行会社が実施し、訪日外国人旅行者の要望に応えている。
  • インセンティブ旅行
  • 企業が成績の優秀な社員や販売店・代理店などを対象に、報酬として与える旅行。報奨旅行とも呼ばれる。

    インセンティブ旅行の目的は社員のモチベーションを高め、業績アップを図ることにある。また、通常の社員旅行・慰安旅行と異なり、インセンティブ旅行には特別な企画や演出が用意されるなど、独自の旅行商品になることが多い。

    インセンティブ旅行はMICEの一つに含まれ、旅行消費額や経済波及効果への期待から各国が誘致活動を行っている。日本政府観光局(JNTO)では海外企業のインセンティブ旅行を日本へ誘致するための情報提供や各種支援を行っている。
  • MICE (マイス)
  • MICE(マイス)は、Meeting(会議・研修)、Incentive(招待旅行、travel, tour)、Conference/Convention(国際会議・学術会議)、Exhibition/Event(展示会/イベント)の頭文字をとった総称である。企業や専門家などによる会議やセミナー、報償・研修旅行、国際会議や総会・学会、展示会・見本市・イベント(スポーツ大会も含む)などを指す。
  • ユニークベニュー
  • ユニークベニューは欧州で生まれた考え方で、美術館や博物館、公的空間などで会議やコンサート、イベントなどを行うことを指す。

    英語で「特別な(unique)会場(venue)」を意味しており、通常とは違う場所や地域の特性が印象深い演出となり、MICEの誘致に大きな効果を発揮できる。特にインバウンド対策においては、日本らしい情緒やその土地ならではの地域文化を味わうことのできる会場が求められている。

    日本においても2013年に観光庁で利用促進協議会が設立され、インバウンド観光の一環として力を入れているが、まだ「ユニークベニューの取組」で紹介されている場所は多くない。
    ※抜粋:ジャパン・ワールドリンク
    季節
  • 旧正月・春節
  • 春節とは旧暦の正月で、日本でいう旧正月にあたる。

    中華圏国家で最も重要とされている祝祭日とされており、今でも年越しを新暦の正月よりも盛大に祝賀されることで知られている。中国や台湾に限らず、韓国、北朝鮮、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、モンゴル等では、イースター同様に旧正月を中心に数日間の祝日が設定され、大型連休となっている。

    中国のオンライン旅行大手、シートリップの調べによると、2017年の春節の大型連休の前後に海外を訪れる中国人は600万人にも上ると推測し、渡航先ランキングで日本は2位。ちなみに1位はタイ、3位はアメリカとなっている。大きなビジネスチャンスであるが、春節は太陰暦で春節の日が決まるため、毎年日にちが変わってくるので、インバウンド対策の際はチェックが必要である。

    また中国では近年、伝統的に帰省して家族で過ごす傾向から、休暇を利用して家族で旅行にでかけるケースが増えており、爆買いは沈静化したものの、日本ならではの体験型の観光が人気を集めている。
  • イースター(復活祭)
  • イースター(復活祭)とは、イエス・キリストが十字架にかけられ亡くなった3日後に復活したことを祝うキリスト教の祝日である。

    日本で伝統的な休暇といえばお盆と正月であるが、欧米ではクリスマスとイースター。国によって異なるが、欧米ではこの復活の日曜日・イースターを中心に何日か休日が設けられ、イースター休暇となっている。

    年末年始休暇のように、家族と過ごすため故郷に帰ったり、休暇を利用して旅行に出かけたりなどして過ごす。この時期、日本では季節柄桜を楽しみに訪問する外国人の方々も多く、学校の休暇と重なるため、ファミリーでの旅行客も目立つ。

    ただ、イースターは毎年変わる移動祝日で、春分日以降の最初の満月の日の次の日曜日とされているため、毎年3月下旬から4月下旬までの間で変わる。
  • ソンクラーン
  • ソンクラーン (ソンクランとも、สงกรานต์) とはタイにおける旧正月のことであり、チャントラカティ(タイの旧暦)の新年である。現在、政府によって4月13日から15日(仏暦・西暦)に固定されており、祝日になっている。

    また、ソンクラーンの前後約10日間はテーサカーン・ソンクラーン(ソンクラーン期間)と呼ばれ、休日ではないが祭典が行われることがある。

    もともとは、純粋に新年のお祝いであり、家族が一堂に集って共同で仏像のお清めを行ったり、年輩の家族のお清めを行う期間であったが、後に単なる水の掛け合いに発展したため、現在では新年と言うよりも祭りという色彩が強い。このため日本では(タイの)水掛け祭りという言い方もする事がある。
  • 端午節
  • 端午(たんご)は五節句の一つ。端午の節句、菖蒲の節句とも呼ばれる。日本では端午の節句に男子の健やかな成長を祈願し各種の行事を行う風習があり、現在ではグレゴリオ暦(新暦)の5月5日に行われ、国民の祝日「こどもの日」になっている。少ないながら旧暦や月遅れの6月5日に行う地域もある。尚、中国語圏では現在も旧暦5月5日に行うことが一般的である。
  • チュソク(中秋節)
  • 秋夕(チュソク、 추석)とは、韓民族における習俗において旧暦(時憲暦)の8月15日(中秋節)に祖先祭祀や墓参を始めとする行事が行われる祭日である。韓国では秋夕が一番重要な年中最大の祝日であり、秋夕の当日を含めて前後3日間が祝日である。北朝鮮では当日一日だけ祝日となる。秋夕はハンガウィ(한가위)、嘉俳日(カベイル / 가배일)、中秋(チュンチュ / 중추)などとも呼ばれる。
  • 国慶節
  • 国慶節(こっけいせつ、拼音: Guóqìng jié)または国慶日(こっけいび)とは、中華人民共和国および中華民国(台湾)の祝日の一つ。中華人民共和国では10月1日を国慶節、中華民国では10月10日を国慶日と定めている。中華人民共和国における国慶節の制定は、1949年9月に中国人民政治協商会議において10月1日を国慶節と定めたことに由来し、中華民国(台湾)においては、辛亥革命の発端となった1911年10月10日の武昌蜂起を記念して毎年10月10日を祝日としている。この時期には中国人が一斉に国内外に旅行するシーズンとして知られ、日本でもインバウンド需要が高まるため注目されている。
    観光
  • オプショナルツアー
  • オプショナルツアーとは、旅行先で個人旅行 (FIT)や団体旅行 (GIT)の自由時間に別料金を支払って、単発的に任意参加する小旅行やアクティビティ等のことをいう。

    1990年代からは比較的安価な添乗員がいないフリープランの旅行パックの販売が増えた。さらに、インターネットの普及以降は個人旅行の増加にともない、オプショナルツアーも個性的になってきている。

    国内旅行、海外旅行ともに従来は旅行会社が用意したオプショナルツアーが主流だったが、近年は地域の特徴を活かした地方自治体や宿泊施設、アクティビティ会社などが企画する多彩な着地型観光もオプショナルツアーの一種として用意されている。この特徴を活かして、自分好みの独自の旅程を組み立てられるところがオプショナルツアーの魅力である。
  • 着地型観光
  • 着地型観光の「着地」とは旅行者の訪れる観光地のことを指し、観光客に旅行プランや体験プログラムを企画・運営することをいう。

    メジャーな観光ではなく、その地域の地元の人が旅行会社に頼らない独自性の高いプランが一番の特徴である。旅行先で選べるオプショナルツアーの一種として含まれる。

    観光庁でも従来の旅行会社が目的地へ案内する発地型観光と比べ、地産地消の旅行が提供できる着地型観光は地域の復興が見込めると、ニューツーリズムの普及の一環として推進している。

    その需要はインターネットの普及により1990年代に誕生。そのニーズは細分化され、国内旅行に限らず、海外旅行でも旅に慣れた人が増え、目的もよりいっそう明確になってきている。地元ならではのユニークな観光プランは主に個人旅行者(FIT)を対象に利用され、潜在的ニーズとマーケットを大きく期待されている。
  • ランドオペレーター(ツアーオペレーター)
  • ランドオペレーター(ツアーオペレーター)とは、旅行業者から現地における業務を委託され、宿泊施設や移動手段、レストラン、ガイドなどを予約・手配する専門会社のことをいう。

    インバウンド対策においての意味においては、国内で訪日する外国人観光客向けにツアーに応じて代行手配する役割を担っている。ただ観光の手配をするだけではなく、その地域文化や習慣を理解し、訪れた外国人観光客が「また日本に来たい」と思ってもらえるようなツアーになるよう考える必要がある。

    日本の旅行業法では、国や自治体へ登録が義務づけられていない。2016年1月の軽井沢スキーバス転落事故で違法にランドオペレーターが安い貸切バスを手配していたことにより、悪質な業者の問題が浮き彫りとなったのも記憶に新しい。

    2017年3月には「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案」が閣議決定され、2018年年1月4日以降は、ランドオペレーター(旅行サービス手配業)の業務を行うためには、各都道府県での登録を受けていることが必要となる。
  • ファムトリップ
  • ビジット・ジャパン・キャンペーン(Visit JAPAN Campaign | VJキャンペーン)とは民官が協力し行っている、訪日外国人旅行者に向けた様々な観光促進活動のことをいう。

    2003年に「2010年に訪日外国人を1,000万人」と観光立国を宣言し、国土交通大臣を中心とするキャンペーンが「YOKOSO! JAPAN」のスローガンとともに開始。地方の人口減少や経済力低下などにより低迷が続く日本国内の消費を喚起し、新たな消費を生み出す成長戦略の一環として行われている。

    キャンペーンを開始した2003年は521万人だったのが、リーマン・ショックや東日本大震災の影響で落ち込みにより、3年遅れで当初目標だった1,000万人を達成した。そして円安による訪日外国人旅行者数が急増、2016年には初めて2,000万人を突破したとはいえ、2016年5月時点で日本の外国人旅行者受入数ランキングは世界16位、アジアで5位で、世界との差は未だに大きい。このため、査証発給の規制緩和、国・地域ごとのマーケティング、誘客先の分散、広域誘致策づくり、メディカルツーリズムやグリーンツーリズム、MICEなどの振興、訪日観光のインフラ整備、海外見本市での広報などが必要とされている。
  • 口コミサイト
  • 口コミサイトとは商品やサービスなどに関する評価や批評を扱うインターネット上で情報の投稿や口コミを閲覧、書き込み、評価を比較できるウェブサイトのことをいう。

    インバウンド対策の上で、観光地・宿泊施設などの口コミサイトとして「TripAdvisor(トリップアドバイザー)」「Google マイビジネス」、宿泊施設の比較・口コミサイトとして「Booking.com(ブッキングドットコム)」「Hotels.com(ホテルズドットコム)」「Airbnb(エアビーアンドビー)」、レストラン・ホテルなどの口コミサイトとして「Yelp(イェルプ)」などがある。

    マスコミサイト、専門家やプロなどの批評とは違い、口コミサイトは一般の人の率直な実体験に基づいた客観性のある賛否両論な意見の蓄積にいるため、商品購入やサービス利用の際に大きな目安となっている。「トリップアドバイザー口コミから分かる外国人と日本人の好きな観光地の違い」からも分かるように、掲載されている口コミは国内外・地域を問わず、さまざまな利用者による体験談が集められているため、特にFIT (個人旅行者)から信頼を得ている。

    インバウンド対策において、訪日観光客を誘致する上で口コミサイトの登録は欠かすことができない宣伝手段となっている。
  • OTA
  • “OTA(オー・ティー・エー)は、Online Travel Agent(オンライン・トラベル・エージェント)の略語で、実店舗を持たずにインターネット上だけで旅行商品の取引が完結する旅行会社のことを指す。そのため実店舗を持つ旅行会社がオンラインで旅行商品を販売していても、それはOTAとは言わない。

    インターネットを使用することで、実店舗に出向かなくても24時間年中無休で豊富な商品を閲覧・検索し、気軽に他社と気軽に比較しながら、場所を問わずに計画をねることができる利便性が大きな支持を得ている。

    例として、国内では楽天トラベル、じゃらん、海外ではExpedia(エクスペディア)、Booking.com(ブッキングドットコム)、Hotels.com(ホテルズドットコム)を思い浮かべると分かりやすい。またOTAを横断検索できるウェブサイトをメタサーチサイトと呼び、代表的なメタサーチサイトには、KAYAK(カヤック) 、Sky Scanner(スカイスキャナー)、TripAdvisor(トリップアドバイザー)がある。

    海外から訪れる観光客のうち、OTAを使う観光客はFIT (個人旅行)客が多く、今後もますます増える傾向にあるので、海外OTAの活用は必須となっている。
  • オーバーツーリズム
  • オーバーツーリズム(Overtourism)とは日本語一言で表現することは難しいであるが、観光地が耐えられる以上の観光客が押し寄せる状態(過剰な混雑)のことを指す。
    まだ聞き慣れない言葉であるが、英国ロンドンのWTM London 2017ではオーバーツーリズムについての対策が発表されたり、日本でもツーリズムEXPO2017でパネルディスカッションの議題として議論されている問題である。 既に海外の観光業界ではオーバーツーリズムが問題となっており、その多くは対応策が不足していたため、観光客の絶対数が増えたにも関わらず、インフラにかかる負担などがまかないきれず、経済的に損になってしまったという事例がある。
    例えば、クルーズ船の寄港する人気ルートのひとつであるヴェネチアは、停船すると膨大な観光客が一度に降りるため、ヴェネチア市内でトイレが不足したり、下水道のシステムがパンク状態になったりする。下水道のインフラを整備やトイレを増設のためにはお金がかかる。観光客一人当たりから得ている利益を考えると、その金額は決して安くはない。
    また日本でも、京都の一部地域など観光客が増えすぎたことにより、町内のインフラへの負担、渋滞悪化、ゴミの増加、景観の損失などの弊害が出てきている場所もある。
    観光客が大幅に増加すると、観光地に居住する地域の人々に負担と悪影響を与え、生活や地域環境を破壊している可能性があるため、観光客が増えたときの対処が出来るような長期戦略を考えておくことが大切である。オーバーツーリズムが起こる前から、既に起きている世界の事例や取り組みから学びことで、持続可能で責任あるツーリズムを促進させることができる。
    食事
  • ベジタリアン(菜食主義者)
  • ベジタリアン(菜食主義者)とは健康、道徳、宗教等の理由から、畜肉、家禽、魚肉などの動物性食品を摂らず、穀物や豆類、野菜などの植物性の食生活を行うことを指す。その歴史は東洋では宗教的教義からヒンドゥー教の一部では2000年間以上にもなり、アジアにおいてインドでは菜食主義が普通に受け入れられている。またヨーロッパでは1847年にイギリスで菜食主義協会が発足されたのを期に、欧米諸国で宗教的教義や生命の尊厳に基づいたライフスタイル運動として、菜食主義が広がっていった。

    近年、世界的な環境や動物保護、健康増進、食料のテーマにした菜食主義者も増えつつあり、インバウンドにおいても多様化する菜食主義者にたいして対策をとる必要がある。日本では広く菜食主義が理解されておらず、「肉を食べない人」という認識でしかない場合も珍しくない。また日本食特有の調理法により、ただ単に肉を抜いたとしても出汁や調味料として魚などが使われていることも多く、ベジタリアン向けの食事を提供する場合は、ベジタリズムをしっかり理解することが必須である。

    訪日観光客の多くは食に興味と持っており、一回一回の外食への期待は大きく、食の制限がある菜食主義者において、レストランを探す際には多くが口コミサイトや知人などからの紹介を参考にしている。
  • ハラール(ハラル)
  • ハラール(ハラル)とは、イスラム法において合法的で、イスラム教の教えに沿って、口することを許された食材や料理のことを指す。反対に非合法で口にすることを禁じられているものをハラームといい、中にはハラールの反対ということでノンハラールという人もいる。

    イスラム教では豚肉やアルコールの飲食が禁じられていることで知られているが、食材だけでなく調味料や出汁なども、イスラム教の作法に反して処理されているものが入っていないか注意する必要がある。 ハラールは日本人にとってなかなか馴染みがなかったものだが、最近の訪日観光客の増加にともない注目されている。ハラール処理された食品は、イスラム教徒の人だけが食べれるものではなく、誰でも食べることができる。

    栃木県佐野市の「日光軒」には地元の人から愛されていた佐野ラーメンをいち早くハラール化し、今や世界中から訪れる多くのムスリム観光客からも親しまれている。

    またハラールとは食だけでなく、イスラム教徒が神に従って生活しているライフスライル全体の考え方でもある。ムスリム観光客を迎え入れる場合はキブラコンパスや礼拝マットを用意したり、礼拝スペースを設けるなど、ムスリム対応のポイントを押さえておくことが重要。
    広域観光周遊ルート
  • ゴールデンルート
  • ゴールデンルートとは外国人観光客が東京、箱根、富士山、名古屋、京都、大阪などを巡る広域の観光周遊ルートのことを指す。

    初めて日本を訪れるインバウンド客であっても、日本を代表する観光都市をスポット的に気軽に体験できると人気がある。

    また、主要な観光地を効率良く巡れるということで、旅費を最小限で押さえながら、多くのスポットを見て回る旅程を組むことができるのも大きな魅力である。

    2015年には日本を訪れる個人旅行(FIT)向けに観光庁が認定した7つの広域観光周遊ルートに加え、2016年に新たに4つのルートも追加認定された。昇龍道(ドラゴンルート)を始めとする周遊ルートは、個性豊かな観光ルートとして、訪日外国人の誘致先として注目を集めている。
  • 昇龍道(ドラゴンルート)
  • 昇龍道(ドラゴンルート)は能登半島を龍の頭として南北の縦軸を龍の体をイメージして命名された、2015年に観光庁が認定した広域観光周遊ルートのひとつ。富山県・石川県・福井県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県の9県が含まれており、訪日外国人の観光誘致プロジェクトを共同で進めている。

    このルートには静岡県・富士山、富山県・立山黒部アルペンルート、三重県・伊勢神宮、滋賀県・長浜、長野県・松本城、岐阜県・白川郷や飛騨高山、福井県・東尋坊、愛知県・名古屋城などの日本を代表するパワースポットや観光地が点在している。また自然や清らかな水に恵まれ育まれてきた食べ物・銘酒、戦国時代が作った歴史ある街並み、伝承されて続けてきた伝統あるものづくりなどの魅力も充実している。

    昇龍道9県に滞在する外国人宿泊数は、2015年に比べ2016年は2.8%伸びており、着実に知名度を上げ、その数は延べ「725万人」を記録している。特に岐阜県の伸びは著しく、外国人宿泊者数の伸び率は+7.2%となっている。(観光庁「宿泊旅行者統計調査」2016年11月第2次速報による)

    また北陸新幹線の開通などの交通インフラ整備なども追い風となり、ゴールデンルートで日本の魅力を楽しんだ訪日外国人が、もっとディープな日本を体験しようと、2回目の訪日の際に選ぶ傾向がある。
    組織
  • DMO
  • DMO(ディーエムオー)はDestination Management Organization(デスティネーション・マネージメント・オーガナイゼーション)の略語。地域の観光マーケティングと企画を担い、戦略を基に明確なコンセプトに基づき、民官業者と協同しながら、訪日外国人集客をはじめとする観光戦略の立案や事業計画のマネジメント調整機能をする組織のことをいう。

    日本版DMOは3のタイプに分けられ、2017年11月現在で観光庁の登録数は、広域連携DMO2件、地域連携DMO52件、地域DMO79件の計133件に上る。

    広域連携DMOや地域連携DMOのように1つのコンセプトに合わせて、県や市などを越えて組織を組むことで、よりその地域の魅力がはっきりしたインバウンド対策をすることが可能となる。例えば、スキー観光として有名な群馬県(みなかみ町)、新潟県(湯沢町、南魚沼市、魚沼市、十日町市、津南町)、 長野県(栄村)の3県の市町村から構成される雪国観光圏がよい例の一つである。
  • DMC
  • DMC(ディーエムシー)はDestination Management Company(デスティネーション・マネージメント・カンパニー)の略語。

    地方や地域の観光資源の活用を促進するため、各関係機関と連携し、旅行客にとっての目的地(Destination / デスティネーション)を顧客視点で満足実現に向けて、経営・資源開発(Management / マネジメント)を行う地域に特化した旅行会社のことを指す。

    主に専門性を持って、独自の手法と豊富な地域の高度な知識から、観光資源を有効活用したイベント、ツアー、アクティビティを企画し、地域交流や地域活性化などを提案が行われている。
  • JNTO(日本政府観光局)
  • 独立行政法人国際観光振興機構。略称「JNTO」(Japan National Tourism Organization)。

    「日本政府観光局(JNTO)」は観光庁が所管する訪日外国人旅行者を誘致する機関である。正式名称は「独立行政法人 国際観光振興機構」。日本の正式な政府観光局として、地方自治体、旅行関連企業・団体などと連携しながら海外における観光宣伝、外国人旅行者に対する観光案内、その他外国人旅行者の来訪の促進に必要な業務を行い、主要な訪日旅行市場21都市に海外事務所を設置している。(2018年10月現在)

    日本政府観光局は1964年(昭和39年)に、政府観光局である「特殊法人国際観光振興会」として発足し、訪日外国人旅行者の誘致に取組んできた。2003年(平成15年)に現在の組織に改組され、各国の海外事務所を通じて、日本へのインバウンド・ツーリズムのプロモーションやマーケティングを行っている。

    主な活動は①外国人旅行者の来訪促進、②訪日外国人旅行者の受入対策、③通訳案内士試験の実施に関する事務代行、④国際観光に関する調査および研究、⑤国際観光に関する出版物の刊行、⑥国際会議など(MICE)の誘致促進、開催の円滑化である。

    2020年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据えたインバウンドの拡大において中核的な役割を果たし、観光立国実現のための活躍が期待されている。
  • JTTA(日本観光振興協会)
  • JTTAとはJapan Travel and Tourism Associationの略語で、公益社団法人日本観光振興協会のことをいう。

    1964年に特殊法人国際観光振興会を分離し、元国土交通省所管の機関として社団法人日本観光協会を設立したのが始まりで、2011年に政府が掲げる観光立国の実現に向けた体制を確立という新たな目的のため、「社団法人日本観光協会」と「社団法人日本ツーリズム産業団体連合会」が合併後、現在の名称に改称。

    主に日本国内の観光の振興と発展に関する各種事業を総合的に行っている。全都道府県との結びつきも強く、その会員は観光業と関連のある各市町村の観光協会、運輸交通、民間の旅行関連業者、宿泊施設など民官合わせて687件にも上る。

    観光の形が多様化するなか、時代に合わせたボランティアガイドの人材育成や地域づくり、観光交流促進などに尽力する一方、マーケティングや調査結果も随時公表しており、インバウンド対策においても活用したい資料となっている。
    法律・法令
  • 民泊新法(住宅宿泊事業法)
  • 民泊新法は正式名称を「住宅宿泊事業法」といい、訪日外国人旅行者が急増する中、多様化する宿泊ニーズに対応して普及が進む民泊サービスの健全な普及を図るために、事業を実施する場合の一定のルールを定めた法律である。その背景には、民泊サービスが世界各国で展開されており、我が国でも急速に普及していること、多様化する宿泊ニーズ等への対応、公衆衛生の確保や地域住民等とのトラブル防止、無許可で旅館業を営む違法民泊への対応の必要性などがある。

    同法は2017年(平成29年)6月に公布され、2018年(平成30年)6月に施行された。その概要は以下の通り。

    1.住宅宿泊事業者に係る制度の創設

    ①都道府県知事への届出が必要
    (年間提供日数の上限は180日(泊)とし、地域の実情を反映する仕組みの創設)

    ②住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置(衛生確保措置、騒音防止のための説明、苦情への対応、宿泊者名簿の作成・備付け、標識の掲示等)を義務付け

    ③家主不在型の場合は、上記措置を住宅宿泊管理業者に委託することを義務付け

    ④都道府県知事は、住宅宿泊事業者に係る監督を実施

    2.住宅宿泊管理業者に係る制度の創設

    ①国土交通大臣の登録が必要

    ②住宅宿泊管理業の適正な遂行のための措置(住宅宿泊事業者への契約内容の説明等)の実施と1②の措置(標識の掲示を除く)の代行を義務付け

    ③国土交通大臣は、住宅宿泊管理業者に係る監督を実施

    3.住宅宿泊仲介業者に係る制度の創設

    ①観光庁長官の登録が必要

    ②住宅宿泊仲介業の適正な遂行のための措置(宿泊者への契約内容の説明等)を義務付け

    ③観光庁長官は、住宅宿泊仲介業に係る監督を実施
  • エコツーリズム推進法
  • エコツーリズムを推進するための枠組みを決めた法律。

    地域の自然環境の保全に配慮をし、地域ごとの創意工夫を生かしたエコツーリズムを通じて、自然環境の保全、観光振興への寄与、地域振興への寄与、環境教育への活用を推進するものである。この法律では、いわゆる「自然」だけではなく、自然環境と密接に関係する風俗慣習などの伝統的な生活文化も自然観光資源として認めている。エコツーリズムは世界の観光の潮流となっておりインバウンド拡大の大きな要素となる可能性が高い。
  • 観光圏整備法
  • 観光圏整備法とは、観光地が広域的に連携した「観光圏」の整備に関する法律である。正式名称は「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律」。

    観光圏とは、自然・歴史・文化等において密接な関係のある観光地を一体とした区域であって、区域内の関係者が連携し、地域の幅広い観光資源を活用して、観光客が滞在・周遊できる魅力ある観光地域づくりを促進するものとされている。観光庁は、観光圏整備法に基づき、地域の幅広い関係者の連携の下、戦略的かつ一体的な観光地域づくりを促進し、ゴールデンルートにある地域だけではなく、特定のテーマを持って国内外に訴求する際立った魅力を持つ観光地域を創出し、観光を通じた地域の活性化を図るとしている。

    観光圏整備実施計画が認定された地域は、旅行業法の特例をはじめとして多くの支援を受けることができ、2018年(平成30年)7月現在で、全国13の地域の観光圏整備実施計画の認定が行われている。
  • 観光立国推進基本法
  • 観光立国推進基本法は、2006年(平成18年)に議員立法により成立し、翌2007年(平成19年)に施行された。観光が日本の力強い経済を取り戻すための極めて重要な成長分野であることを明言し、観光を21世紀における日本の重要な政策の柱として初めて明確に位置づけた。
  • 出国税
  • 光先進国実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図るための恒久的な財源を確保するために、2019年(平成31年)1月7日から導入される国税。正式名称は「国際観光旅客税」。

    原則として、船舶又は航空会社が、チケット代金に上乗せする等の方法で、日本から出国する旅客から出国1回につき1,000円を徴収し、これを国に納付する形をとる。対象者は「船舶又は航空機により(日本を)出国する旅客」とされており、日本人、外国人を問わない。

    出国税の税収は、訪日外国人旅行者向けの環境整備に使われる。出国税の使途を規定する国際観光振興法では、その税収を①ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、②我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、③地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上の3つの分野に充当するとしている。
  • 外国人患者受入れ医療機関認証制度
  • 「外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP)」とは、日本国内の医療機関に対し、多言語での診療案内や異文化・宗教への対応など、日本人とは異なる文化・背景などに配慮した外国人の受入れについて評価する認証制度である。48医療機関(2018年現在)が認定を受けている。

    また、26の医療機関(2018年現在)が、病院プログラム、大学医療センタープログラム、外来診療プログラム、長期ケアプログラムでJCI(Joint Commission International)を取得している。JCIとは、米国の病院評価機構(JC:The Joint Commission)から発展して設立された、医療の質と患者の安全性を国際的に審査する機関である。
  • ヘルスツーリズム認証制度
  • ヘルスツーリズムの観光サービス商品(プログラム)の品質を第三者認証によって評価する制度。日本ヘルスツーリズム振興機構、日本規格協会、日本スポーツツーリズム推進機構が運営するヘルスツーリズム認証委員会による認証が、2018年(平成30年)から開始された。評価については、「安心・安全への配慮」、「情緒的価値の提供」、「健康への気づきの促進」の3点が審査される。
    認証審査の結果、認証基準に適合していると判定された事業体は「ヘルスツーリズムプログラム提供事業者」、そのサービス商品は「ヘルスツーリズムプログラム」として登録され、旅行者がプログラムの品質を判断するための「見える化」が図られる。
    抜粋:インバウンド主任者認定試験(一般財団法人全日本情報学習振興協会)
    インフラ
  • LCC
  • Low Cost Carrierの略で、低価格の運賃でサービスを提供する格安航空会社のこと。

    LCCは運航コストの削減、機内食や毛布貸出といったサービスの有料化、人件費の削減などによる運営の効率化を進め、従来の航空会社と比較し安い運賃で国内・海外の旅を実現している。

    日本ではLCC元年と呼ばれた2012年(平成24年)に、3社の国内LCC(ピーチ・アビエーション、ジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパン(現バニラ・エア))が新規就航した。現在はアジア各国のLCCによる国際線も増え、成田国際空港や関西国際空港だけでなく、広島空港や那覇空港などの地方空港でも国際線就航が急増している。

    LCCの普及により、海外から安価な費用で気軽に日本国内・地域へ移動する手段が生まれたことは、訪日外国人旅行者の増加につながっている。

    特に距離も近くLCCの便数が多い中国、台湾、韓国といった国・地域では、週末や三連休を利用した短期旅行による訪日旅行者の増加が期待される。
  • MaaS
  • MaaS(Mobility as a Service) は、ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を 1 つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である。利用者はスマートフォンのアプリを用いて、交通手段やルートを検索、利用し、運賃等の決済を行う例が多い。
  • ジャパン・レール・パス
  • Japan Rail Pass JR グループ6 社が共同で発売する外国人旅行者向けの北海道から九州まで乗り放題で利用できるチケット。「のぞみ」「みずほ」以外の新幹線、特急列車を含むすべてのJR 線が利用可能。JR バス会社の各ローカル線、宮島フェリー、東京モノレールも利用できる。

    対象は、外国から「短期滞在」の入国資格により観光目的で日本を訪れる外国人旅行者である。外国に永住権を持つ日本人、日本国外に住んでいる外国人と結婚している日本人も利用できたが、2017年(平成29年)に発売が終了した。日本国外で購入する必要があるが、2017年から日本国内の一部でも試験的に発売されるようになった。グリーン車用と普通車用の2種類があり、7日、14日、21日間用パスに分かれている。

    Japan Rail Passは、滞在日数の長い欧米からの旅行者の人気が高い。観光庁の調査(観光・レジャー目的)による2017年の主な国・地域の購入率は以下の通り。

    アメリカ35.5% オーストラリア42.5% イギリス41.6% 中国8.8% 台湾12.0% 香港13.1%
    消費・決済
  • モバイル決済
  • 店舗がスマートフォン、タブレットなどのモバイル機器を用いて、料金の決済を行うこと、またそのシステム。

    クレジットカードを使用することが多い訪日外国人旅行者に対して、日本の小規模な小売店、飲食店ではカード対応ができない店舗が多い。クレジットカード会社との直接契約は、審査、端末を置く初期費用、手数料等で小規模な店舗には導入のハードルが高いといわれている。

    近年、このような問題を解消する方法として、モバイル決済が普及しつつある。モバイル決済の運営の代表的な会社には、楽天ペイ、Square(スクエア)、AirPAY(エアペイ)、Coiny(コイニー)、mPOS(エムポス)などがある。店側は、カードリーダーの提供を受け、専用アプリをインストールしたスマートフォン、タブレットとカードリーダーを接続して、客のカードを読み取るスタイルが一般的である。専用の端末を準備する必要がないので、導入に際しての費用的、時間的なハードルが低いことが特長である。

    また、訪日外国人、特に中国人旅行者は、クレジットカードを使用しないQR決済サービス(Alipay(アリペイ)、WeChatPayment(ウィーチャットペイメント))を利用することが非常に多くなっており、QR決済サービスにも対応することが、インバウンド向けの小売店、飲食業者には必要になる。前述のモバイル決済の運営会社はQR決済に対応するサービスの提供も行っている。会社、サービスにより対応するQR決済に違いがある(前述の中国系サービスに対応していない会社もある)ので、対象とする客層、国籍などを考慮して導入することが必要である。
  • Alipay
  • 中国の大手オンライン流通企業であるアリババグループが運営する、中国モバイル決済において多くのシェアとユーザーを保持するQR決済サービス。中国最大のECプラットフォームであるタオバオの決済手段として普及した。中国名は「支付宝」。

    店頭における決済方法には、客のスマートフォンなどの端末にQRコードを表示させ、店員がレジでタブレットや決済端末で読み取るタイプと、アリペイを導入した店が店頭のステッカーやPOPにQRコードを掲示して、客にスマートフォンなどの端末でQRコードを読み取らせるタイプがある。

    QRコードを読み取ることで、客と店舗、買い物内容が紐づき、現金やクレジットカードを介在させることなく決済が可能となる。この手軽さから多くの訪日中国人旅行者が利用しており、決済方法として導入する日本の店舗が増えている。
  • WeChat Payment
  • 中国の大手IT企業であるテンセントが運営するQR決済サービス。中国人の多くが利用するメッセンジャーアプリWeChatに備わったサービスで、Alipayと並んで多くの訪日中国人旅行者が利用している。中国名は「微信支付」。

    決済方法は、Alipayと同様に、客の端末に表示されたQRコードを店側が読み取るタイプと、ステッカーやPOPに表示されたQRコードを客が読み取るタイプがある。

    WeChatPaymentは、多くのユーザーを持つSNSであるWechatの付帯機能であることから、そのシェアを拡大したといわれ、訪日外国人旅行者を対象とする日本の小売店、飲食店でも決済方法として導入する店舗が増えている。
  • VIA
  • 「VIA」は、シングテル社が主導するモバイル決済アライアンスで、アジア、オーストラリア、アフリカ21カ国、6億9,000万以上のモバイル顧客基盤と4,000万ユーザ、210万加盟店で利用可能なサービスを構えている。

    VIAには、タイの携帯通信最大手アドバンスト・インフォ・サービス(AIS ADVANC.BK)、マレーシアのアシアタ・グループ(AXIA.KL)のデジタルサービス部門などが提携しており、日本でも2019年7月より、東南アジアからの訪日客が自国のスマホ決済サービスを日本の店舗で利用できるサービスを羽田・成田空港をはじめに展開を開始した。
  • 銀聯(ぎんれん)カード
  • 中国人民銀行主導で2002年に設立された中国銀聯が発行するカードで、発行枚数は世界一で45億枚を超えている。管理会社である中国銀聯の英名から、ユニオンペイ(UnionPay)とも呼ばれる。クレジットカード、デビットカード両方の機能を持つが、訪日中国人旅行者の多くはデビットカードとして利用している。

    銀聯カードは中国以外でも、対応店舗が増えており、日本国内では家電量販店やドラッグストア、コンビニエンスストアをはじめとして、さまざまな店舗で利用できる。

    また、中国の通貨である人民元は国外への現金持ち出しを5,000米ドル以下とする制限がかかっているが(申告なしの場合)、銀聯カードはキャッシングにも対応しており、多くの金融機関のATMから日本円などの現地通貨を引き出すことができる。

    大量の現金を持ち歩かずに買い物ができ、旅行先での現地通貨の引き出しにも対応しているため、銀聯カードを海外で使用する中国人旅行者は多く、特に決済方法におけるデビット機能の利用率は大変高い。中国人旅行者の消費を促すには、銀聯カードでの決済に対応することが望ましい。
  • 新韓カード
  • 韓国において、会員数、取扱規模でNo.1のクレジットカード。

    本カードの種類には、VISAやMasterCardなどの国際ブランドが付帯したカードの他に、国際ブランドが付帯されず、主に韓国国内での利用を目的とした「新韓ハウスカード(韓国ハウスカード)」がある。

    現在、韓国ハウスカードを保有する韓国人が非常に多く、訪日韓国人旅行者も多い。地理的に近い九州などでは、新韓ハウスカードの使用に対応する店舗も多くなってきている。
    エコノミー
  • ナイトタイムエコノミー
  • 夜間に楽しむことができる施設、イベントおよびそれらを増やし、経済を活性化しようとする動き、活動のこと。「夜遊び経済」ともいわれる。

    訪日外国人にとって、日本は飲食店以外の夜の楽しみ方が少ないといわれている。観光庁は、「楽しい国 日本」の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議において、「ナイトタイムの有効活用」として、訪日外国人旅行者の日本滞在中のナイトライフの満足度の向上に向けた調査、課題解決に取組むことが消費拡大につながると提言している。

    ナイトタイムエコノミーの活性化には、夜間交通の強化、公共施設、文化施設の開館時間延長など各種規制の適正な緩和と官民の足並みをそろえる施策が求められている。
  • シェアリングエコノミー
  • Sharing Economy スマートフォンやパソコンを使って個人が保有する無形のものも含む遊休資産の貸出しを仲介するサービス。空き部屋や空き家など、目に見えるものから料理やDIYの代行など目に見えないものまでがその対象となっている。貸主は遊休資産の活用による収入を得、借主は所有することなく利用ができるというメリットがある。

    欧米を中心に広がりを見せ、日本でも普及し始め、その経済効果は非常に大きなものになると予想されている。英国大手コンサルファーム PwCによると、2013年に約150億ドルだった市場規模は、2025年には、約3,350億ドルまで成長する見込みである。(総務省HPより)

    代表的な例が、登録された空き部屋などを宿泊施設として仲介するAirbnb(エアビーアンドビー)、ハイヤー会社やタクシー会社に加え個人ドライバーと契約し仲介を行うUber(ウーバー)、空いている駐車場を仲介するakippa(アキッパ)などで、日本でも近年サービスが開始されている。

    インバウンドにおいても、個人旅行者の増加に伴い、さまざまなウェブサービスが利用されているが、シェアリングエコノミーは特に注目されており、実際の活用も増加し始めている。

    資産を有効に利活用するという観点から、環境的負荷や経済的負荷の軽減につながると期待される一方、既存のサービスを規制する法律との整合性が課題になっている。
    その他
  • LGBTQ
  • 女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、性別超越者(生まれながらの性に、性同一性が順応していない者 Transgender)、クエスチョニング(自分の性別がわからない・意図的に決めていない・決まっていない人 Questioning)の総称。

    欧米に比べてまだ日本はLGBTQ旅行者の受入れ体制が整っているとはいえない。訪日外国人旅行者の増加に伴い、LGBTQ旅行者への対応も今後ますます重要度が増すと考えられ、ホテルなどサービス業でLGBTQに対応する従業員教育も必要になっている。
  • SDGs
  • SDGs〈持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標である。

    持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいる。

    代表的な例が、登録された空き部屋などを宿泊施設として仲介するAirbnb(エアビーアンドビー)、ハイヤー会社やタクシー会社に加え個人ドライバーと契約し仲介を行うUber(ウーバー)、空いている駐車場を仲介するakippa(アキッパ)などで、日本でも近年サービスが開始されている。

    17のゴールは、下記のとおり。

    ・貧困をなくす「いかなるところでも全ての形態の貧困を終わらせる」
    ・飢餓をゼロに「飢餓を終わらせ, 食料安全保障と栄養改善を達成し, 持続可能な農業を推進する」
    ・人々に保健と福祉を「健康な生活を保証し, 全ての年齢層の全ての人々の良い暮らしを推進する」
    ・質の高い教育をみんなに「全ての人々に, 包括的で公平な, 良質な教育を保証し, 生涯にわたる教育機会を促進する」
    ・ジェンダーの平等 …
    ・安全な水とトイレを世界中に
    ・エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
    ・働きがいも経済成長も
    ・産業と技術革新の基盤をつくろう
    ・人や国の不平等をなくそう
    ・住み続けられるまちづくりを
    ・つくる責任つかう責任
    ・気候変動に具体的な対策を
    ・海の豊かさを守ろう
    ・陸の豊かさも守ろう
    ・平和と公正をすべての人に
    ・パートナーシップで目標を達成しよう
  • Quality of Life Survey(クオリティ・オブ・ライフサーベイ)
  • イギリスのライフスタイルマガジン「MONOCLE」が毎年発表している、世界各都市の生活の質を図る調査。

    2015年から2017年までの1位が「東京」で、2019年のTOP25を見ると、東京が2位で、京都、福岡がランクインしている。